第13話 昼休み

その後、午前の授業を終えた私たちは教室の一角でお昼ご飯を食べていた。香織さんが仲介して友達となったもう一人の少女も一緒に。彼女の名前は本宮優香さん。とっても、元気で、ちょっと抜けてるところがあって....なんだか紗英と相通ずるところがある気がした子である。

「瑠依ちゃん、そのお弁当、自分で作ったの?」

「....うん、もう何年も、作ってるから、慣れたもの、だよ。そういう優香さんは、そのお弁当は、自分で作ったもの?」

「いいや。お姉ちゃんが毎朝作ってくれるんだー!」

「.....優香さん、姉がいるの?....ふふっ、一緒だね」

「え、瑠依ちゃんもお姉ちゃんいるの!?長女だと思ってた!ね?香織ちゃん?」

「うん。というか瑠依はなんか雰囲気的に一人っ子だと思ってた」

「あ、それわかるー!」

香織さんの言葉に優香さんが賛同する。私は一人っ子か……。ぼっちだと思われてるってことなのかなぁ.....??

「でも瑠依ちゃんって、一人っ子って感じもあるけど妹っぽさもあるよねー!」

「……そう?」

「うん!なんというか、寂しそうな雰囲気とかが妹っぽい!」

「あーわかるかも」

「....そ、そうかな……」

優香さんと香織さんが私のどこが妹らしいのかを話し始める。

私はそんな二人を眺めながらお弁当を食べ進めるのだった。と言っても私は食が細いので弁当の量はかなり少なくしている。だからすぐに食べ終わった。「……ご馳走様」

「え?瑠依ちゃん、もう食べ終わったの?」

「うん。元々、お弁当の、量は少ないし......」

「さっきから気になってたけど、瑠依、その量足りるの.....?」

「.....昔から食は細い方、でさ、あんまり、気にしないで?」

「そう。わかった」

それから私たちは再び雑談に花を咲かせた。私と優香さんと香織さんで話は盛り上がり、気づいたらお昼休みが終わっていたのだった。


次回、第14話 模様替え/譲れないこと。/始まる日常

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