第2話 ゲーム開始

目の前にある大きな豪邸。

あーあ、こんな古い服で来るんじゃなかったよ…

とある“ゲーム“に誘われ、俺はこうしてこの『菫邸』にやってきた。

ゴテゴテとしている訳ではないが、どこか高級感を感じられるような屋敷。

周りには美しい菫が狂い咲く。

まだ旬ではないはずにも関わらず、待っていたとばかりにそこに居る。

あたりには20〜30人程の参加者らしき人々。

一体なんだろう…

「ようこそお待ちしておりました!」

そこには小太りの中年男性が立っていた。

葉巻をふかしながらこちらへやってくる。

「さあ皆様。中へお入りください。」

言われるがまま入り、ボディーガードマンに服装チェックをされる。

その時に時計や携帯電話は没収された。

従われるままに屋敷内へと進む。

所々に花の紋様が書かれている。

亭主はよほど花が好きなのだろう。

「ようこそお越しくださいました!突然のことでしたが皆様お集まりのようで。」

「急に呼び出されてびっくりしたでしょう。これからこのゲームの説明をします。」

「皆様には…」

「“デスゲーム“をしていただきます!」

は?

デスゲームって…あれだろ?ドラマや映画でよく見る、人が死んでいく…

一億円の裏にはこんなことがあったのか、、、!

『おいふざけんじゃねえぞ!!!俺はこんなの聞いてな…』

バァン!

壁から出てきた銃の銃口から煙が出た。

その先にはさっきの男が倒れていた。

完全に意味を理解した。俺たちはここに監禁されたんだ。

「全く…逆らったら皆さんもこうなりますからね。

皆さん、帰るなら今ですよ、、、?笑」

もしかしたら死ぬかもしれない…こいつの気分次第で。

俺たちの命の決定権はすでにこいつに預けられた。

今なら大丈夫、死なないはず。

いやでも、、、この苦しい生活から抜け出せるなら…

命だってかけてみせる。

「ほう…誰も逃げない。」

「優秀ですね。では始めましょう。」

“デスゲーム“を。

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