巳《シ/み》初夏の陰火
【巳】本葉が大きくなり、多くの葉が茂った状態です。
初夏の陰火、蔵干は戊庚丙で、方位は南南東を表します。
六番目に来る十二支で、火を含んだ生支の属性を持ち、勢いづく火ですから燃え上がるような勢いと行動力のある性質を持ちます。
*意味:止む
巳は巳で、植物が生長しきった状態を表します。
収穫が終わり、この時期には動物の蛇が繁殖するため、巳と付けられました。
*特徴:考え深い、柔軟性がある、嫉妬深い、執着心、研究心
火は「礼」を司り、命式中よく働けば礼儀を大切にしますが、陰火ですから執念深い。
遊び好きで、ともすると怠惰に流れることも。変わり身も早い。
表面陰でも内面丙を含むので華やかさを求め思い切った行動をすることも。
*長所:明るさ、探究心、自己顕示。行動的である。頭がいい、優美さ。
*短所:執着心、執念深い、嫉妬心が強い。刹那的。厚顔な部分がある。
*命式中にあると:エネルギッシュで強い意志の持ち主ですが、周囲に気を配りつつ長くムラなく用いていきます。
緻密で持続力のある努力家ですが、言い換えれば執念深く思い込みの激しいタイプで、狙った獲物は決して諦めません。
表面的にはクールで合理的なので誤解されやすいが、本質的には情感豊かで社交性もあります。
脱皮を繰り返して成長する蛇は金運の象徴であり、実際金運に恵まれる人も多いようです。
*時に酉を見れば変身するので変わり身が早く頭の回転も速いでしょう。
巳は蛇に通じ執念深い面がありますが、内面は温かく辛抱強い。
巳という十二支は火の属性を持っていて、たとえるならば「燃え盛る炎」です。火土金の五行属性を併せ持ちますが、金の作用はあまりありません。ほとんどの場合は、火の五行属性です。
そして、天干に「戊己」が巡ったり、湿土の十二支である丑辰があると、これを乾かし、強力な土の五行の十二支となります。
気温が低いときには、あまり勢いを発揮できないという特徴を持ちます。
午や未がある場合は、南方合半会となり、さらに火の五行を強めます。
また、酉が巳の隣にあると、三合金局半会となって、金の作用を強めます。
酉と丑があって、天干に庚か辛が存在する場合にも、疑似三合金局となり、この場合も金の五行となります。
★蔵干分野表
巳 年支分野 月支分野 日支分野 時支分野
戊 4月節入前迄 節入後5日間 午前4時頃迄 午前9時20分頃迄
庚 7月22日頃迄 9日間 午前11時12分頃迄 午前9時56分頃迄
丙 上以降 上以降 上以降 上以降
★方合:季節の三支
夏の方合(南方合) 巳 午(旺) 未 ⇒火方合
旺支と呼ばれる「午」が入っていれば、それぞれ季節の十二支が一支入ることによって、「方合半会」と称して5〜6割の力があると看ます。
【方合の条件】
※(条件1) いくつも「支合」や「会局(蔵干で解説)」「方局」ができる場合は、(1)方局、(2)会局、(3)半会局、(4)支合の優先順位とします。
※(条件2) 化したい五行が天干にあり、月支蔵干本気に剋されなければ「化せます」。
★三合会局
「合」の中では「方合」に次ぐ力があると看ますので、強力な五行の変化を加味して判断しなければなりません。
日干と「三合」の地支が同じ五行だと、その人の運勢は大変恵まれたものとなり、生涯栄達、発展するサインです。
反面、身旺の人は日干がより強くなってバランスを崩しますので、生涯あまり恵まれたものとなりません。
「三合」で結婚の時期、二人の相性、親兄弟友人との和合を看ます。
命式、大運、年運の支が「三合」すると強まった五行と通変星により、起こる事柄が違ってくるのです。
「三合」の年は人と和合しやすく、エネルギーや気持ちがスムーズに発散でき、新しいことに意欲的に取り組み、思った方向に人生を切り替えられるチャンスの年のなりえます。
良縁に恵まれゴールインしたり、恋愛のチャンスも多いでしょう。
なお、命式の中に「三合」の相性の十二支があると、視野が広く行動力があって多方面で活躍できるとも言われます。
生支 旺支 墓支 蔵干が相生の関係
金の三合(金局)巳 酉 丑 ⇒戊土⇒辛金⇒癸水
※三支揃うことで力が倍増するのは五行の理です。
また十二支のうち旺支と呼ばれる卯・午・酉・子が入っていれば、それぞれ他の十二支が一支入ることによって、三合半会と称して5〜6割の力があると看ます。
★支合
05巳火+08申金=13 相剋する支合 化金(従来:化水)
【支合する条件】
化水:壬申(壬壬)─癸巳(癸癸)、庚申(壬壬)─癸巳(癸癸)、壬申(壬壬)─辛巳(癸癸)
※(条件1) 隣り合う柱でのみ成立し、さらに天干に化したい五行があれば「化します」。
※(条件2) 月支が土行で天干にも土行があればそのまま判断します。月支が土行なのに天干には土行がなければ、月支蔵干と同じ五行が天干に出ているか確認し、出ていれば月令がその干に「化します」。もしすべて天干にない場合は、蔵干本気である戊か己が通変となります。
★六冲
05巳(戊庚丙)─11亥(戊甲壬):色情のトラブル。
最強の〈四生の冲〉のひとつ。駅馬でかつ水と火の「冲」。
船の沈没などの海での事故、交通事故、飛行機事故を引き起こす。
巳は電車のように長いので巳の年回りは電車の事故が多発する。
★納音、天戦地冲
同じ「冲」でも、天干が同じで地支が「冲」になる組み合わせは「
もう一つ「天戦地冲(天剋地冲)」というリセット作用を持つ「冲」もあります。
「天戦地冲(天剋地冲)」とは天干に「剋する」干が、そして地支に「冲する」十二支が同時に巡っている状況をいいます。
命式に対する「天戦地冲(天剋地冲)」は三種類あり、日干支、月干支、年干支に対する「天戦地冲(天剋地冲)」です。
それぞれ60年に2度巡ってきますから、2×3=6で60才までに誰でも6回の「天戦地冲(天剋地冲)」の年を体験するのです。
(日干支と月干支、年干支の「天戦地冲(天剋地冲)」が重なることもあります)。
日干支、月干支、年干支それぞれを前に6つ戻した干支、後ろに6つ進めた干支の計6つの干支の年が「天戦地冲(天剋地冲)」です。
★刑
〈
火の三刑は心臓や血液、炎症を生じさせる。
重要な物事の開始に当たって反対や干渉や妨害が生じやすい形でもあり、勢いで行なったことが途中挫折しやすい傾向です。
★六害
十二支のうちの二支が互いに分離したり剋し合う形を言います。
読んで字のごとく、肉親の不和、分離を示し、恩を仇で返すなどの害があるのです。
凶意としては「冲」「刑」「害」の順でたいしたことはないのですが「支合」した相手を「冲」して剋すのです。
主として、日支を中心に、他柱との「害」を見ます。
たとえば未と午は支合しますが、子が午を「冲」するので子と未は「害」となります。
「害」の年は、物事が平行線上を進み、いろいろなことが噛み合いません。
人間関係が悪化したり、事故や体調不良など現実的にマイナスの出来事が起きやすい年です。
すっぱり精算できる「冲」の年と違い、「害」の年は、何かトラブルがあってもちぐはぐで、解決するまでに時間がかかり、まずそれがストレスでかなり疲弊する時。
あてが外れることも多いので何事も慎重に。とくに健康面に要注意。
寅─巳の支害は、移動中のトラブル、不測の事故・怪我にも悩まされることが。
★支破
「支破」とは「六害」と同じく「冲」「刑」ほどの凶意がなく、あまり重視しなくてもかまいません。
俗にいう「四惑十悪」のことで4つ、10違いの男女の相性が悪いと言います。十二支を順に数えて10番目の支を破とします。
「破」の年は、思惑通りに事が進まなかったり、人間関係に支障が出たりしますが、たいしたものではありません。
ただ他の干支に「冲」や「刑」が巡っていると、凶作用を増幅します。
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