第24話①入れ替え戦

先日の敗戦からこの日まで全員でハードワークをこなしてきた。


試合開始前、ロッカールームでいつものようにハドルが組まれていた。


ハドルの中心には川本が立っていた。


「俺はラグビーと少し離れていた。

その日々は恐怖との戦いだった。

復帰できないのでは、復帰しても前のように体が動かないのでは。と、、、

ただ俺はラグビーから離れられなかった。


離れられないなら自分を信じるしかなかった。

言い訳をしないで自分のコンディションととことん向き合ってきた。

逃げずに向き合った。次にグランドに立つときは自分史上最高であるために。


そして俺は自信を持って言える!

今の俺が最高だと。


最高のおれが昇格がかかった崖っぷちの試合でおいしいところを全部持っていってやる!


みんなもそうだろ?

今日がみんなの最高だろ?


休んでいた俺においしいところを持っていかれて悔しい思いしないように、最高のプレイを俺にも見せつけてくれ!


俺たちなら勝てる!


行くぞ!」


川本が叫んだところで、


浜田が「WE AREー!」」

田﨑が「BLUE!」

全員で、「WINGS!!!」

とみんなで叫び、感極まり涙を流す選手もいた。


行くぞ!行くぞ!


口々に叫び合い、試合開始を待った。




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