第17話 帰還

ホームセンターには、3日かけてたどり着いた。

駐車場から見る限りは、以前と変わりないと思うが、二人とも無事だろうか。

店内に入りそのまま二階へ向かう。

気配感知には二人の気配が感じられているので、無事に過ごせていたようだ。

防火扉を叩いて帰還を知らせる。

暫くすると中から由香里の声が聞こえた。

「どなたですか?」

「高遠です。戻って来ました」

中からガタガタと慌ただしい音が聞こえ扉が開いた。

中に入ると由香里が抱きついてきた。

未来はポカーンと、母親の行動を見て驚いている。

「お、お母さん!何やってるの!?」

未来は由香里を俺から引き剥がし、俺にしがみついてくる。

「ご、ごめんなさい。

高遠さんが帰ってきてくれたと思ったら嬉しくてつい。

すみません、いきなり抱きついてしまって」

「お母さん、いきなりとかじゃなくても、抱きついたら駄目だよ!

困ってるじゃん、お兄さんが!」

未来が激しく抗議している。

由香里が可哀想なのでフォローしておく。

「全然大丈夫だよ、

美人に抱きつかれて、悪い気はしないからね」

と笑顔で言っておく。

「美人だなんて」

由香里は照れているようだ。

「お兄さん、変な事言ってないで、あっちで話そ」

未来に手を引かれながら、スタッフルームへ移動する。

前回と同じ席に座ると、隣に未来が座ってきた。

何故か手は繋いだままだ。

まぁ心配してくれていたのだろう。

好きな様にさせておこうと、そのままにする。

向かいの席に座った、由香里に尋ねる。

「二人は問題なかったですか?

食料は足りていますか?」

二人の姿を見れば、しっかりと食べているのは分かっていたが、一応確認してみる。

「はい、人が来ることもなかったですし、食料も高遠さんが置いていって下さった分に、まだまだ余裕があります。

高遠さんの方は、お怪我とかしてませんか?」

「それは良かった。

俺の方も怪我もしてないし、問題ないですよ」

「良かったです。

毎日、未来と心配していたんです」

「心配して頂きありがとうございます。

でもステータスを獲得して、モンスター相手にも全く苦戦してませんので、安心して下さい。

今回の探索で食料も色々と持ってこれたので、今日の夕食は贅沢してしまいましょう」

と言って色々な種類の商品を取り出していく。

未来はお菓子などを見て、とても嬉しそうだ。

「お菓子がいっぱいある!もう一生、甘いものなんか食べられないと思ってた」

嬉しそうにしている未来に、追加のお土産を渡そう。

「あと未来ちゃんは制服が着なれてるって言ってたから、たまたま見かけたお店から少し貰ってきたよ。

サイズが分からないから何種類か持ってきたけど、気に入ったのがあったら選んでね」

セーラー服からブレザータイプの物など、何種類か取り出していく。

「ありがとう!制服って可愛いし、作りもしっかりしてるから、着心地良いんだよね!

どれも可愛いから、全種類選んで良いかな?」

「好きなだけ選んで良いよ。

未来ちゃんのために持ってきたんだから」

「わーい!

向こうで試着しながら選んでくるね」

と言って制服を持って更衣室へ入って行った。

由香里が、羨ましそうにしていたので勧めてみた。

「由香里さんも欲しければ選んで良いですよ」

「そんな!おばさんが高校生の制服なんて、着れないですよ」

「そんな事無いですよ。

由香里さんは若くて可愛いらしいので、十分似合うと思いますよ」

「高遠さんが着てほしいなら、今度着てみます」

と照れながらうつむいてしまった。

うん、可愛いね!

こんな世の中にしては、贅沢な夕食を済ませ、それぞれシャワーを浴びて就寝する。

未来がもっと話してたいと言っていたが、疲れているからと断った。

だってこれからは、大人の時間なのだから。

一時間ほどすると未来が寝たのだろう、由香里の気配が近付いてくる。

「高遠さん、お疲れとの事でしたが起きてますか?」

「大丈夫ですよ。

疲れていると言うのは、由香里さんと早く二人っきりになりたいので、嘘をついてしまいました」

「そうなんですか?ではよろしくお願いします」

照れている由香里を抱き寄せて、性交術を駆使して楽しむ。

お互いに何度目かの絶頂を迎え、そろそろ限界かなと思った時

「二人して何やってるの?!」

と未来の声が聞こえてきた。

未来が覗いているのは気が付いていたが、声を掛けてくるとは思っていなかった。

「未来?!

これはね!

えっと、あのね!

あのね、これはねっ」

由香里が慌てて、言い訳にならない言葉を言っている。

「お母さん、ズルいよ!

私だってお兄さんの事が好きで、心配していたのに!

なんでお母さんだけ!」

未来の心からの叫びを聞いて由香里は

「未来、ごめんなさい。

そうよね、未来も高遠さんの事、大好きなんだよね。

高遠さん、未来は高遠さんの事を本気で好きなんだと思います。

まだ高校生で、本来であれば親として許すべきではないのだと思いますが、こんな世の中になってしまいました。

どれだけの人が生き延びているか分からない世界で、好きな人が出来たのは奇跡に近いかもしれません。

どうか未来の事も受け入れてもらえませんか?

私は向こうで休もうと思います。

未来をよろしくお願いします」

由香里はそう言って、スタッフルームに入って行った。

「未来ちゃん、由香里さんはあんな事言っていたけど本当に良いの?」

「お願いします。

お母さんの言った通り、こんな世の中で、他に好きな人と巡り合える事なんてないと思う。

だから…」

「わかったよ、こっちにおいで」

未来を抱き寄せてから、こっそりと支援樹を開き、絶倫のスキルを獲得した。

初めは少し痛がった未来だったが、性交術を駆使した結果、すぐに感じ始め、自分から求めてきた。

そのあとは朝まで二人で楽しんだ。

素晴らしく良かったです!!

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