第2話 初配信

転生?してから一週間が経過した。

この一週間配信準備したり、料理動画見たり、変声を試したりしていたんだ。

え?定番の痴漢は?ないない

家から出てないし。


荷物の搬入もコンシェルジュの人が家の前に置いてくれるんだよ。

で、俺の意識が芽生える前の桜くんは人との接触を完全に遮断していたんだよ。

だから、出前で頼んだご飯も全部チャイムがなって、

外に置いてあるわけ、このフロア俺以外住んでる人いないから

本当に人に会わない。

丈夫な体のせいで重くても一人で余裕で運べるから不便ないんだけど、

まだ貞操観念逆転世界の醍醐味を何も味わっていない。


まあ、これから配信するから嫌でも体験する。

というか、釣ったカターでつぶやいたんだよ『何日に初配信します!』

みたいにね。で、男っていうのがわかるように

ボイスつけて挨拶したらバズるバズる。

万バズですよ。GUMIのアカウントの方もまだ配信していないのに

100万人登録者がいる。

ヤバいよね!これだよこれこれ!


「マスター配信の時間です。準備を」


「オッケ〜」


では始めよう!カレンがいるおかげで座れば配信できるよう

セッティングは完璧なんだよね。


「配信のつぶやきもしました。音は載っていませんが配信が始まりました。

待機画面で止まっています。今の待機人数が200万人です。

マスターが喋り始めましたら私は黙りますので、

右のモニターにコメントを、左のモニターには私のアバターがいますから

何かあったら声を出さずに伝えてください。」


これだよ。この優秀さ神だろ

一家に一台カレンだよな。


「では、行きますか。

みなさん初めまして、ツクヨミです。」


:男!

:男!

:男!

:男!

:男!

:マジで男じゃん


「マジで男ですよ。顔出しはしないつもりなので悪しからず。

今日は、僕がどんな配信をしていくのかを説明するのと

時間になるまで質問に答えようと思います。

セクハラ質問はこっちで弾くからあと警告が行くようにしているから

気をつけてね!タイムリミットは2時間かな!」


:何やるの?

:いつまで続けるつもりなの?

:待って声タイプなんだけど

:もうちょっと低い声がいいな

:うわ〜中身女でもこの声はいいな〜


「じゃあこれからの配信は週に3回ライブで、

水、金、土曜日がライブ配信の日になるよ。

で月、木、日曜日が動画が上がる予定ね。

火曜は定休日になります」


:毎日ライブして!

:週三ライブで週三動画とかなかなかハードじゃない?

:コラボとかってするの?

:何系の動画あげるの?

:何時からライブなの?


「まあまあみんな慌てないで、順を追って説明していくから。

水曜は日によって何やるか変わる系で

金曜はゲーム、土曜は料理+雑談って感じになると思う。

動画はストーリー系のゲームとかまあ色々かな。」


:料理!

:料理!

:料理!

:料理!

:男の手作り料理!

:いくらで売りますか!!!


「いや、自分で食べる分しかしないよ。

せっかくならみんなで食べたいから昼とかに何作るかとか呟くのもいいね。

まあそんな感じかな。自由気ままに配信していくよ。

では!お待ちかね質問コーナー」


:彼女いますか!!!

:おい!

:いたって言ったらどうするんだ!

:もうおしまいだ〜


「彼女はいないよ。今も昔もね。

作らなくちゃいけないから腹立たしい限りだけどね。

僕のことを否定しない人で大募集中だよ」


:おおおおおおおお!!!

:ナイス質問!!

:神よ〜

:料理って本当にできるんですか?


「料理はそんじょそこらの人よりできるよ。

今も自分で作って朝昼晩食べているよ。

あ、でもいちいち呟くの面倒だから

釣ったカターはほぼほぼ配信のこと以外機能しないよ

料理は土曜のお楽しみにね!」


:毎日おんなじものを食べたい

:包丁になって握られたい人生だった

:すごい。毎日作っているんだ

:それにひきかえ一人暮らしの私は...

:コラボとかって考えてますか?


「いや、コラボは全然考えていないかな。

大体、鎖国配信になると思うよ。

DMも送れないようになっているから、本当にするとしたらこっちからかな。

それに、仕事用のアカウントも作ってあるから

CMを!みたいなのはそっちにお願いね。

多くきちゃったらこっちで選ぶことになると思うけど悪しからず」


:CM!

:絶対買う

:コラボグッツとか出たら転売ヤバそう

:転売のやつも絶対買っちゃうよ...


「グッズはまだ何も考えていないけど、転売は撲滅したいから。

転売した方も買った方もブラックリスト行きにするからよろしくね。

本当に人気だったりしたらちゃんと再販すると思うから我慢してね。」


:買った方もブラックリスト....

:まあそれで撲滅できるよね

:本当にそんなことできるの?

:絶対できないだろ


「信じてない方は、そのままでもいいけど

もう警告送られているアカウントが数人いると思うんだけど

その人たちは一生ここにコメントできなくなるから

それと同じように、転売も撲滅するよ」


:もうセクハラいたのか

:まじか

:コメントできないのはどんまいだね

:気をつけないとね

:まあコメント欄に嵐が一人もいない時点で...

:お察しだよね


「ああそうだ。最初の実況するゲームを言ってなかったな。

スーパーおじ〜おギャラクシーの1をする予定だからよろしくね

ネタバレのコメントはすぐ消えるだけで、警告は来ないけど

しつこかったらコメント停止処分だからよろしくね。」


:あのゲームか

:神さくだね

:なっつ

:全然知らんのだが

:いつまで続ける予定なんですか?


「いつまでか〜僕が飽きるまでかな

まあ、急に辞めることはないと思うから、やめる時はきちんと報告するね。」




「じゃあ今日の配信はここまで!また金曜にね。

明日は動画は上がらないからよろしくね。

じゃあバイバ〜イ」


:バイ〜

:バイ〜

:バイ〜


「配信を停止しました。お疲れ様でした。

最高同接は340万人でしたよ。登録者は300万人を超えました。」


いや最初からすげ〜

元の世界だったらありえないくらいの伸びだよね。

始める前から100万人いる時点で異次元だけど


「ありがとうカレン。これからも頼むよ。

パソコン2台あるから、こっちのは編集用だよね?」


「はい。編集以外でも配信のことでサポートする用のパソコンですね。

画面の切り替えだったり音量だったり、

1番大きいのはコメントの治安維持ですね。」


いやマジで最高に神だわ

ノータイムで字幕も入れて、音もだし、コメントもやってくれるなんてな〜

それに編集までカレン任せだから、実質俺は配信以外でやることないからな

一家に一台カレンだよな!


「は〜特典もりもりできたけど、

1番多用すると思ったインベントリが1番使わないなんて。

そんなことある?家出ないから収納する必要ない。

1番使えるのがカレンで、他はコピーと変声が1番使えそうなんて...」


誰が予想できるよ!余ったからネタで入れた能力が役に立つなんて...

は〜なんとかなりそうで本当よかった〜

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