メテオライトの花束
林檎
プロローグ
その日は、大きな蒼い満月が空に浮かぶ、明るい夜だった。
降り注ぐそれは雨ではなく、きらめく無数の星々だった。
揺蕩うそれは水面ではなく、柔らかな白い花びらだった。
花びらの海に星が沈むその瞬間、それはたった一瞬の出来事だったけれど、ふたりは互いの顔を見て笑い合った。
まるで、友だちみたいに。
「大丈夫。この世界は綺麗だよ」
鮮やかな星と花弁に彩られ、世界がゆっくり壊れていく。
それは、泣きたくなるほど美しい光景だった。
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