紅葉狩り

今年の大山の紅葉は例年より遅れて11月の10日ごろが見頃になった。

11月12日の朝・・平日だと言うのに大山には沢山の観光客が来ている。


我々は観光客の来ない寂れた山道を歩く。そこは殆ど誰も来ない山道で、我々以外に人の気配もない。木々は枯れ葉を落として・・そのせいで山道は明るく、遠くまで見渡せる。秋も深まり空気は冷たいが、陽光が林の中まで届くのでぽかぽかと温かい。


山道に積もる枯れ葉をかさかさと踏みながら歩いていると、急にきよみさんが立ち止まった。「あれはナメコじゃあない?」

きよみさんの指さす方向を見ると確かにナメコだ。枯れた大きなミズナラの木に大きなナメコが沢山生えているではないか。「あれはナメコだよ!よく気が付いたな~。」


我々は斜面を少し登りそのミズナラの枯れ木にたどり着くと、その大きさや美しさに感激しながらキノコ狩りをした。つまり紅葉狩りがキノコ狩りになってしまったのだ。いつもの事ではあるがきよみさんは何かを見つける名人なのだ。

https://kakuyomu.jp/users/minokkun/news/16818093088585033784


きよみさんが言う。「この木・・来年もナメコが生えるよね。頑張って来年も来るぞ。」私が答える「そうだな・・何としてでも来よう。来年の11月・・」


本当に来年も来れるかは解らないが・・

もし来年もここに来ることが出来たなら・・

その時は神を信じても良い・・


どの神様でも良い・・

きよみさんの願いを叶えてくれ・・

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