私、欲求不満です~美津葉=グレンベーデの場合~
さいとう みさき
女の子だってムラムラする時があるんです
さて、男子諸君。
女の子だってムラムラする時はあるんだよ?
それはどんなに美少女だって同じ。
当然ムラムラする理由はいくつもあるもので、生理現象だったり憧れの人を見つめていた時だったりと、それはそれは色々と。
私こと、
ドイツ人の父と日本人の母の間に生まれた。
小さな頃は、ゲルマン民族特有の金色の髪の毛に青い瞳、そして東洋人の母譲りの白いもち肌でフランス人形みたいと良く言われた。
なので、昔から容姿には自信があった。
自信があったけど恋愛に関しては奥手で、十七歳になる今現在でも彼氏がいない。
年齢イコール彼氏いない歴だ。
だから恋愛には人一倍憧れと欲望が強くなっている。
さて、そんな私もその昔は憧れた先輩とか、先生とかはいた。
当然そう言った人たちに告白するほどの勇気は無いので、遠くで見ている事が多い。
そして、もし彼たちと恋愛が出来たらならと妄想をする日々。
付き合い始めて、仲良く勉強会したり、遊びに行ったり、そしてどんどん仲良くなって、キ、キスとかそれより先の事とか!!
そんな妄想をしてしまえば、ムラムラしてきてしまう。
私だって思春期の女の子。
しかも今のご時世、スマホを使えば簡単に色々と踏み込んだエッチな体験談やら何やらが分かってしまう。
ともすれば、ますますムラムラしてしまうというモノだ。
「はぁ~、彼氏欲しい」
そんな事言いながらベッドに転がっていた。
そしてスマホの恋愛小説アプリを開く。
この恋愛小説アプリ、見た目は普通のアプリだけどかなりエッチなモノだ。
そんな小説を読みながら自分に彼氏が出来たらと思うと、ムラムラしてしまう。
そしてスッキリする事をしてしまうのは致し方ないと思う。
そんな毎日を送る私に、ある日友人が合コンと言うモノに参加するのに面子が足らないから参加しないかと誘って来た。
勿論、最初は迷ったけど、あのアプリの「幼馴染は生臭坊主~俺が極楽浄土へ連れて行ってやるぜ!~」でもこんなシュチュエーションがあったので、参加する事となった。
当然参加するからには気合を入れる。
容姿には自信があったので、それなりの準備をして指定された場所へ行ってみると……
「なにここ……」
「ああ、美津葉、来た来た!」
指定された場所は神社の横にある介護施設だった。
「いやぁ、助かるよ。地域活性化の合同コンポジット老若男女交流会のお手伝いが足らなかったのよ。快く美津葉が引き受けてくれて助かるわぁ」
「あ、い、いや私は……」
「じゃ、そっちのお爺ちゃんの相手をお願いね♪」
「……Verdammt(ちくしょー)っ!!」
私の欲求不満は続くのだった。
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