第29話 犬には絶対に必要なフィラリア予防をしにいく

C動物病院はいい病院です。


いい病院なのですが、院長先生は一癖も二癖もあり、東京の中心地区で飼われている犬にフィラリア予防はいらない! と主張なさっている方なのです。

ワクチンに対しても懐疑的ですし、血液検査も最低限しかしません。

狂犬病予防接種は、してくれますが、役所へ届ける代理手続きもしない主義です。


でも、今は保護犬を飼う人も増えている……ということは、劣悪な環境下で保護され、持病でフィラリアを持っている仔も増えている……ということです。


そんなわけでやはり引っ越したせいで少し遠くはなっているものの、以前からフィラリア予防でマロンがお世話になっていたB動物病院にすだちを連れて行きました。


B動物病院で、すだちを保護した経緯や、C動物病院ではフィラリア予防をしない主義のために来たということを説明します。というか、C動物病院の名前を出した瞬間に、なんとなくB動物病院側も事情を察したというおもむき。(あそこね……と言っていました)

多分、私みたいな飼い主は多いのでしょう。抗体価検査に、血液検査もするかどうか聞かれて、します、と答えました。


結果、血液検査では問題ありませんでした。

フィラリアも陰性。

お薬ももらって……とここまではいいのですが、お会計をみたら、なんと、4万円超えでした。


C動物病院と比べてしまうとめちゃくちゃ高いです。


まあ、シニア用の血液検査、抗体価検査、フィラリア検査と三つの検査にフィラリアの薬半年分ですから(それぞれ一万円ぐらい)必要経費かな……とあきらめましたが……


フィラリアの薬は毎月一度、すだちに飲ませます。

帰宅してすだちに飲ませようとしたら、いやがるので細かく切って手作りごはんに混ぜたら無事に食べていました。


季節はそろそろ春。桜のつぼみは今年は固く、なかなか咲きませんが、暖かい日も増えてきました。


すだちは、公園以外の場所も散歩ができるようになってきました。

鼻をひくひくさせて、うれしそうに春の風の匂いを嗅いでいます。


長らく閉鎖されていたドッグランもそろそろ修繕を終えて、解放されるとか。


私の咳喘息はなかなか治らず、体調もあんまり良くはありません。それでも季節は廻ります。


すだちとの日々がだんだん重なって降り積もっていきます。

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