飼い主の体調不良に振り回されて(~6月まで)

第27話 犬は朝晩、二回の散歩が理想的なはずが……

2024年。

元旦に、石川能登大地震がありまして、幸先の良いスタートとはいえなかった本年です。私も元旦から病院に担ぎ込まれ、なんとか入院せずには済んだものの、お正月の予定はことごとく白紙になりました。


すだちは体力のない子なので沢山散歩にいってあげたいのですが、一日一回這うように散歩にいくのが精いっぱいという体たらく。雨が降ると散歩に行けないので、内心ほっとする……というような状況でした。


そんな生活ですから、体力がものすごく落ちました。


調子の良い時に少し離れた公園(少し離れたと言っても都内の一駅区間程度です)にすだちを連れて行くと、私は帰り道少し休憩しないと、保たないし、息が切れてしまう、というような状態でした。


アラフォーとはいえ、体力なさすぎ。これではまるで老女です。


1月の寒風の中、私は水筒にいれた温かい珈琲などを啜っているのでいいのですが、

すだちは私の休憩中、寒すぎるのか、ぷるぷる震えているという、可哀想な状況でした。


12月、頑張って特訓して、すだちが、人気のない道ならば散歩ができるようになっているのがせめてもの救いでした。


私もあんまり人や車が通らない、かつ、道幅が広いところを見つけて、散歩コースを二つ作りました。往復で2kmほどのショートコースと公園を経由してドッグランにも行ける往復6kmほどのロングコース。


調子がいいときはロングコースで、調子が悪い時はショートコースで。

と、使い分けをしていきました。


すだちは食が細いのですが、散歩にいくと運動してお腹が空くのか、

少し食欲が増す気がして、本当は一日二回散歩に連れて行ってあげたい、と思うのです。思うのですが、身体は動きません。


このころのスケジュール帳を見ると、土日の予定が入ってるのは月に1個か2個。

平日は一週間に一個予定が入っているかいないか。要するに最低限しか、予定をいれていないかったのです。

そういう状況でもひいひい言いながら数少ない予定を気重に思っていました。


すだちは、今までいた環境が環境だからか、散歩が少ないことに不満などは特に表明せず、寝たきりの私に身体を寄せて、すぅすぅ自分も寝ています。


マロンとは違う、ふわふわの柔らかな毛の感じ。


温もりに癒されながら、どげんとせんといかん! だが、どうしたらよかとよ、と狭間で揺れる飼い主なのでした。

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