(二)-14

 廊下の突き当たりはダイニングになっていた。テーブルと椅子四脚が置かれており、その奥にはキッチンがあった。

 ただ、あるのはそれだけではなかった。部屋の壁際などには当然捨てられていないゴミ袋がいくつもあった。さらにテーブルの上にはビールの空き缶がずらりと並んで置かれてテーブルの半分を占めていた。しかも二段重ねで、である。空き缶は床にも散らばっており、ここの住人の足で踏みつけられたと思しき跡が残されて転がる性能を失ったものもあった。


(続く)

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