プロローグ001
ついに音が止んだ。
その世界に私だけが、なんだか助かっている。
他の皆はどこ?
人形のように動かなくなって何したいのよ?
……そうだよね。
今はいっぱい疲れたから、寝てるんだ。
きっともうちょっとすれば、寝ぼけた顔で皆、私を褒めてくれる。
いつまで経っても、音がしない。
未だに静か。
まるで私一人みたい。
おかしいね。
だって皆がここにいるのに、寂しい。
『消えた青空が零れ駆けた鳥の抹消』
そんな世界で私はただ。
皆に囲まれて、一生分の幸せを想う。
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