風魔法の習得
今日は風魔法を教えてもらう日だ。早く飛べるようになりたい!!まるで子供みたいだが、楽しみすぎてあまり眠れなかった。いや、今は子供だったな。
「さあ、始めましょう。まず風を出すイメージをしてください。どんな風に魔法を出したいのか、出来るだけ具体的に。そして魔力を外に放出します。他の4属性も同じやり方でできます。これで適したステータスさえあればどんな魔法でも使えるようになります」
そう言ってリナは見本を見せてくれる。リナが生み出した風の塊は見事木のど真ん中に命中した。
しかし、適したステータスか…魔力量とか才能がないと魔法を上手く放てなかったりするからな。どれぐらい才能があるかは分からないが、とにかくやってみよう!!
風の塊をそこの木にぶつけるイメージで…イメージした風はどんどん膨らんでいく。そして放つ!!
放った風の塊は見事木に命中した!!しかし、木だけでなく地面も抉れてしまった。木の真ん中だけを狙ったつもりだったが、リナのようにはいかなかったようだ。もっと練習しなくてはな。
ん?後ろでリナが固まっている。
「ご、ごめん。木だけを狙ったつもりだったのに、地面まで…」
「はっ、い、いえ、す…………」
「す?」
「凄すぎますよ!!どうやったんですか。イメージだけでも難しいのに、こんな勢いで放てるだなんて!!」
ということは、普通は無理なのか?まあ、俺は前世で魔法のアニメを結構たくさん見てたからな、その記憶のおかげでイメージがしやすい。
次は待ちに待った空を飛ぶ魔法だ。この魔法リナは使えないらしい。強化魔法が得意なようで、わざわざ応用魔法を学ぶ必要がなかったようだ。なので、本を参考にすることにした。本には風で身体を浮かせるイメージと書かれていた。イメージして、その通りに魔力を放出した途端、身体が一気に浮かび上がった!!
「わあ、飛べたぞ!!」
「さすがです!!レイン様!!」
ただし、上手くコントロールができていない。かなり不安定だ。
「っおっと!!」
危うく木に激突するところだったが寸前で躱した。
「しかし、普通はこんな簡単には習得できないはずなのに…。まさか大魔法師様の生まれ変わりなのでは!?」
リナは何かをブツブツと呟いている。小さくて聞き取れないが、まあいいか。
その後10分ほど飛び続けると、だいぶ安定して飛べるようになった。また1つマスターできたぞ!!
やっぱり魔法は楽しいなっ!!
俺に可笑しな生まれ変わり疑惑が生まれ出していることに気づくのは、まだ先のことだった。
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