お題【平原の海獣】、【蘇らせる】、【離れる】
大きな骨。それはかつてこの平原が海だった大昔に生きていた海獣のものだという。
あばら骨をトンネルのように潜りながら、その姿を思い描く。頭の中で大きな姿を甦らせる。
周囲は海。小さな魚たちを一口で飲み込む。ぶくり、と口から漏れた空気が海面に登ってゆく。
どこまでも続く海の色。温かいような冷たいような海水の重さ。想像はどんどん膨らむ。
僕はその海獣と一体になって、いっとき現実から離れるのだ。
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