お題【霧の虫】、【拾った】、【世界の果て】

世界には果てがあるのだという。僕は世界の果てを見たくて旅に出た。

ひとりきりの旅に相棒ができる。途中、霧の森で拾った霧の虫。指先に乗るほどの大きさだけれど、これがなかなか心強い。いざという時に霧を出して僕の身を隠してくれる。

それでも世界の果てはまだ遠い。そこに広がるのはどんな景色か。歩く僕の周囲を霧の虫が飛び回る。

僕の旅は長い旅の話として語り継がれることになるのだけれど、それはいつかの物語。

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