お題【唯一の味】、【夏の】、【異世界】

夏のある日、僕は異世界に行った。

あの日のことは自分でも少し信じられない。夢でも見たんじゃないかって。

見知らぬ場所でぼんやりしていた僕を拾ってくれた人は親切で、言葉の通じない僕に食べ物を分けてくれた。今まで食べたどの果物とも違う、唯一の味。その鮮やかな酸っぱさが、この記憶は本物だと訴える。

行ったときと同じように突然、気づいたら自分の部屋に戻っていた。あの人にお礼も言えなかった。

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