不通

双葉紫明

第1話

 書いて、読まれて、また書いて。


 だけれど僕は生きてる。


 生きてるから書いてるし、書いてるから読まれる。


 読んだらどうか?


 僕の気持ちや状況は伝わる。


 それで終わり?


 ならば僕は何故書いた?


 断片だよ。


 断片を見せたいんだ。


 それで僕に興味を持ってくれたら。


 でも読んだらそれで終わり。


 だから僕は逆を書いた。


 そしたら「悪者にしないで」だって。


 悪者だよ。


 僕は娯楽じゃなくて、人間だ。


 それを忘れるなら、悪者だよ。


 何かを少しでも犠牲にして、僕に喜びを与えてくれたら。


 そしたらも一度信じたって良い。


 それが僕の普通だから。


 合わせるのはもうくたびれたよ。

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