第11話 Side LU - 531 - 11 - おんなのこ・・・だよね? -

Side LU - 531 - 11 - おんなのこ・・・だよね? -



ピ・・・


「フレンド登録しますか?「はい」「いいえ」・・・」


「もちろん「はい」」


ポチ・・・


「ダイくんこれでボクとフレンド登録完了っす!、また今度チームのみんなを紹介するから他のみんなともフレンド登録するっす」


「うん!、ありがとう」・・・っと


むふ・・・初めてフレンド登録しちゃったぁ、むふふ・・・。


「え、待って、これ何だろう「フィールド(セイキ・マッツ)を開放しますか?」って出て来たよ」


「あれ、ダイくん知らなかったっすか?、誰かとフレンド登録したらフィールドが開放されるっす、その世界の中を自由に旅して装備や食料を拾ったり、時々イベントが発生するから物語を楽しむこともできるっす、これを開かないと「ホクトゥのファイタァ2」の魅力が半減するっす、ずっとこっちのフィールドに籠って対戦格闘の方をほとんどやらない人もいるっすよ」


「・・・うそ、そんな・・・僕はこのゲームを半分しか楽しめてなかったの・・・」


「もっと言っちゃうとこっちの方が本命っすね、このゲーム始めた人はみんなフィールド開きたくてキャラのレベルを上げてフレンド申請するっす」


「・・・あぅ・・・僕、攻略本読まないから全然知らなかった、ヤンデールさん、教えてくれる?」


「了解っす、まずフィールドを開放して、「始まりの町」に行くっす、それからズィードゥって奴らに町が襲われるっすから格闘して住民を守るっす、そしたら「リィーン」ちゃんっていう子が出てきてサポートしてくれるからその子の言う事を聞いて「チュートゥリアール」っていうのを終わらせるっすよ、ここまではフレンドの力は借りられないっすから一人でやってみるっす、だいたい今から始めると「チュートゥリアール」終わる頃には夜になるっすかね、いっぱい「グァチャァ」のチケットや特典がもらえるっすよ、じゃぁボクは夜勤明けで眠いからもう寝るっす」


「うん、ありがとう、おやすみなさい」






ふぅ・・・やっと「チュートゥリアール」が終わったよ・・・。


いっぱい特典もらったなぁ、あ、「グァチャァ」のチケットもある、20回か・・・10回に1回は星4か星5のキャラが出る!、僕の「ユゥリィアァ」ちゃんは唯一の星5なんだよねー。


誰が出るかな・・・僕の大好きな「ラッショウハァーン」は居ない、・・・あれは有料でしかも期間限定の「グァチャァ」からしか出ないのかぁ・・・残念、気を取り直して「10連グァチャァ」いっけぇ!。


ぽん


ぽん




ぽぽぽぽぽ・・・


ぱぁっ!


きらきらぁ・・・


「わ、星5のキャラだ・・・誰だろ・・・ここに居る人の中から出るなら「ジャッギィ」や「ハァトゥサマァ」も強そうでいいな、あ、「シャッチィ」もかっこいい・・・」


「何これ、知らないなぁ、えーと「オマエノヨーナヴァバァー」・・・お婆さん?・・・持って来た武器は・・・「毒の水」、効果は「返り討ちの加護」・・・微妙・・・かも?」


気を取り直してもう10連!。


ぽん


ぽん


ぽぽぽぽ・・・


ぱぁっ!


ぱぁっ!


きらきらぁ・・・


「わーい!、星5キャラが2人も出た!、僕の日頃の行いがいいからだね、誰だろう」


「星5は「ユッダァ」と「アァミィヴァァ」、それから星4キャラの「アイーン」、凄い!みんなかっこいい!、明日ヤンデールさんに自慢しちゃおう!」


「さて、ちょっとだけフィールドに入ってみようかな、前進を押しながらここで足踏みすると前に進むのかぁ・・・あ、足を動かさなくても自動歩行機能がある、なにこれすごい!」


「「始まりの町」もそうだったけど廃墟ばかりだね、・・・え、何で!、倒れた!、僕の「ユゥリィアァ」ちゃんが倒れたよ!、ど、どうしよう・・・、あ、「空腹」かぁ・・・食べ物を食べないと死んじゃうんだ・・・」


「・・・様」


「えーと食べ物は、・・・あった!、さっきもらった「リィーンちゃんの手作り料理」、はいお食事・・・っと、ユゥリィアァちゃんいっぱい食べるんだよ」


「お嬢様!」


「わひゃぁぁ!、びっくりしたぁ!、タニタさん・・・気配を消して後ろに立たないでっていつも言ってるのに・・・」


「商会から鉄球が届いておりますが・・・」


「あ、届いたんだね、悪いけどここまで持ってきてくれるかな」


「冗談はその残念な頭だけにしてくださいませお嬢様、届けに来た商人があまりの重さに泣いておりました、以前から変だと思っておりましたが鉄球を集める趣味にでも目覚められたのですか、そのような一般ウケしない特殊な趣味はどうかと思いますよお嬢様、私は2つ「しか」持って来れませんでしたからたまたま近くにいた騎士団長殿にお願いして残りの2つも何とか運んでまいりました感謝しやがれですお嬢様」


「ありがとう、そんなに重いの?」


「・・・」


ずぅぅぅん!・・・


「わ!、何で?、僕こんな大きいの頼んでない・・・あ、もしかして注文間違えちゃった?、ちょっと待ってね・・・注文履歴・・・っと」


「特別感謝セール、鉄球好きの君に送る、重量5倍サービス、これで鍛えれば君もムキムキだ!・・・って何?、これ適用されちゃってる・・・そういえば注文の時に何か聞いて来たから「はい」って押しちゃったんだよね、それで5倍の重さのやつが届いちゃったのかぁ・・・」


「・・・」


「タニタさん、残念な子を見るような目で見ないで・・・ちょっと間違えただけじゃん」


「それでこれはどうされるのですかお嬢様、あまり増え過ぎるといくら堅牢なお屋敷でも床が抜けると思われますが」


「ま、いいか、少しずつ重さを増やしてるんだけどね、そのうちこれくらいの重さのやつも買おうと思ってたから、お部屋の隅にでも置いておいて」


「あ?、・・・お庭からここまで運んで来たか弱いメイドにまだ重量物を運ばせる気ですか、とても良い性格をされておりますねお嬢様」


「分かったよ、僕が運んでおくよ・・・って重っ!、・・・ぐぬぬ・・・一個でも持ち上がらない!・・タニタさんよく運んで来れたね」


「人を筋肉お化けみたいに呼ばないでくださいませお嬢様、これくらいはメイドの嗜みでございます」


「・・・ぷっ」


後ろで騎士団長が震えてる、重かったら鉄球下ろせばいいのに・・・って、この人僕とタニタさんのやりとり聞いて笑うの我慢してるんだ!。


「忙しいのにごめんね、騎士団長さん、悪いんだけど4つともお部屋の隅に置いてもらっていい?」


「かしこまりました・・・ですが急にこのような重量物で鍛えると腕や肘を痛めるのでは?」


鋭い眼光と大きな身体、威圧感のある地を這うような低い声、分かってても騎士団長さん怖いなぁ。


「え・・・いや鍛えるためじゃないの・・・えと・・・そう!、僕、鉄球を眺めるのが好きでね、趣味で集めてるの」


「・・・」


いや何か言ってよ・・・。


「・・・ほう、「ホクトゥのファイタァ2」ですか」


「うん、シアさん・・・アーシアさんもやっててね、さっきフレンド登録したんだぁ」


「娘がハマっておりましてね、給料を湯水のように注ぎ込んでいると妻が嘆いておりました、で、お嬢様は何というお名前で登録されているのです?」


「えと、僕は「ダイ・マ・ドゥシィ」って名前でやってるよ、それでシアさんは「ヤンデール・シーア」」


「・・・なるほど、娘と遊んで頂きありがとうございます」


「いや、逆に僕が遊んでもらってるんだけどね」


「そうですか・・・では、私はこれで・・・」


「うん、ありがとう・・・」










ピッ・・・


「対戦ありがとうございました!、強いですね!、それに超レア限定キャラの「ルゥーイ」ちゃん、装備もすごいし相当やり込んでいるのでは?」


「えー、そんな事ないですぅ、ダイさんの「ユゥリィアァ」ちゃんも、とぉーっても強かったですよぉ」


「じゃぁまた遊んでくださいね」


「あ、待って欲しいのですぅ・・・あの、もしよろしければフレンド登録してもらえませんかぁ?」


「え、いいの?、やったー、喜んで!、フレンド申請・・・っと」


「わーい、嬉しいな、あ、もうこんな時間だぁ!、寝なくちゃ!、カノーンちゃんはぁ、明日朝早くからお仕事あるの・・・また今度一緒にフィールドを回ろうねっ」


「うん、一緒に回ろうね、カノーンちゃんおやすみ!」


「おやすみぴょーん!」







・・・ピ


「ふぅ、この短い間にフレンド2人もできちゃった!、楽しいな、この「カイ・カノーン」さんもいい人そうだし・・・女の子・・・だよね?」







「ではお休みなさいませお嬢様」


「うん、おやすみタニタさん、いつもありがとう、それに今日は重いもの運ばせてごめんね」


「・・・っ・・・し・・・失礼します!」


バタン・・・


「本当にタニタさんは可愛いな、・・・さて眠る前の日課をしよう!、新しい鉄球はどんな感じかなぁ」


「ぐぬぬ・・・、おっ、持ち上がった!、僕の魔力は腕の力より強いのか・・・横移動・・・できたぁ!」


「でも魔力の減り方が凄いな、2つ移動させるのが限界だね、・・・もっと練習しないと・・・あぅ・・・頭痛い!、もう魔力切れ・・・きゅぅ・・・」

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