一日何編も『葉が育つ。木が育つ。根は緩やかに雨』3分の2

朶骸なくす

「なくなったら」#なくさずの詩より


 声がなくなったら、次は両足を切るべきでしょうか。

 そばに行くには遠すぎる。一生、愛すると誓ったのに嘘つきは私でした。新しい女に現を抜かし、そばにいたきみに気づかないふりをした。だから私はきみと同じく声を失い、この足を切って海に沈むべきなのだ。

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