異世界怪盗の世直し譚

黎乃エイト

第1話 どうしたらいいんだ!?

辺りを見回すと一面真っ白な空間...その瞬間僕は悟った...死んだのだと。

最後の記憶は自分に凄いスピードで突っ込んでくる軽トラ、宙に待ったのだろうゆっくりと近づいてくるアスファルト、それだけで死んだと判断するのは充分だった。

「んで、ここはあの世なのか?」


「いや、正確にはちょっと違うねぇ」


「!?」


突如、何も無い空間に声が響く。もしやこれって...


「あ〜予想合ってるよ?キミは死んだ、そしてボクは神みたいなものだね。単刀直入に言うとなんか可哀想だったからさ転生ってやつしてあげるよ」


可哀想?あぁ僕の今までの人生の事か...今までいじめに虐待...結婚詐欺、ブラックな企業に最後は酔っ払いに跳ね飛ばされる。うん思い返すと酷いものだな。


「そうそう、キミは本来得られるハズだった幸せを得ることが出来ずに死んでしまったんだ。だから次の人生ではキミの望むモノを得られる力を授けてあげるよ」


これはまさかチートスキル的なやつか!僕の僕の人生での唯一の楽しみは異世界物の小説やアニメを見漁ることだったんだ!転生にチートスキル、それだけで幸せじゃないか!ありがとう神様ァ!


「ふふん、まぁボクの手違いで不幸な人生を送らせてしまったんだしこれくらいは当然だよ」


?、ボクのせい?


「ヤベッ...あぁなんでもないなんでもない!そうだ、与えられる力はキミの期待するようなチート能力とは限らない、ボクの力とキミの望みから算出された力が授けらるからね!うん、そろそろ時間みたいだ、今度はいい人生を送ってねぇ」


ちょっと、ボクのせいって!おいまだ聞きたいことがッ.....

薄れゆく意識の中、悪びれた様子のない神の姿が少しだけ見えた。







_____________________初めまして黎乃と申します。

近況報告ノートにてご挨拶させて頂きました。

もし宜しければノートのご確認やコメント、♡などお願いいたします。

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