骸を喰らいて花を咲かせん
藍染木蓮 一彦
プロローグ
第三次世界大戦が始まってから二十三年が経った。核は使われてはいないが、人類が失ったものは数え切れない。終戦が、いつ訪れるのかは誰にもわからないが、それはきっと、誰も想像出来ないほどに突然訪れ、凄惨で悲痛な最後だろう。
そしてそれぞれに、憎しみ、恐れ、悲しみ、怒り、悲愴にくれ、更にはその中でも健闘したものに、慈しみを抱くのだろう。
長引く戦争に、資源も人員も足りなくなり、徴兵され戦闘に駆り出される年齢は、年々徐々に引下げられていく中で、一つの噂だけが独り歩きしていた。
鬼子を集めた、特攻暗殺部隊が存在し、陰で暗躍しているのだとか。
いつしかそんな噂が囁か始めたが、確信をつく証拠はなく、数枚の写真はあったが、遠目からだったり、ぼやけたり、ブレたりと証拠と言える程のものは写されていない。
もし、そんな鬼子の暗殺部隊があるのならば、彼らは何の目的で生まれ、どこで育ったのだろうか。
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