第2話 掃除機みてぇな音

「うおおおっ!?」


 あれ? 今絶対すごい音したと思ったんだけどな。

 耳鳴り無いし夢か? ていうか今何時だ? 時計は枕元に……


「あれ、床かたっ…………」


 いや待て、ここどこだ。なんか変だぞ。俺床で寝るほど寝相悪くないはずだし……

 というかなんか視界も変だ。いや、視界と言うより、今変な場所にいるのか?

 言い表すなら、床も壁も天井も灰色だ。薄暗くはあるけど、一応タイルみたいな模様も見える。

 いや、タイルと言うよりはレンガかな? 石レンガってやつかもしれない。


「うん……うおっ!?」


 かゆみというか、若干の圧迫感があって首を触ったら、指先がひんやりした。

 鉄っぽい手触りの何かが首にハマっている。

 喉仏よりは下だから、別に苦しくはないけど……


「なんだこれ……気持ちわる」

『ギュイーン』

「は?」


 何だこの音?

 掃除機みてぇな音しやがって。


『ドオォォンッ!!』

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