第12話 飛龍翼竜掃討戦
「さぁ...逆襲の時間だ」
「全砲門、敵飛龍に照準、放て!」
「了解!全砲台全力発射!」
瞬間、飛行船がピカリと光った途端、飛龍の側を飛んでいた数十体もの翼竜から赤い血が吹き出し翼竜が苦痛に満ちた表情を浮かべながら地面に墜落する。
「ガウ!?」
間一髪で避けた飛龍だったが一瞬で
「敵翼竜殲滅完了との事」
黒崎の側で報告を読み上げる副官件秘書の少女
黒崎はその報告に満足して紅茶を一口飲み、喉を潤すとすぐさま第二砲撃の準備を開始させる。
「よろしい、では第二作戦開始せよ」
「
黒崎からの指示を聞いた副官は無線で飛行船内に設置されている対空砲群に
第二砲撃を指示する。
黒手組内でも優秀な者たちが集められた対空砲群の隊員達はすでに準備を完了させており。
すぐにでも発射できる体制が整っていた。
「対空砲群から準備完了との事」
「では....第二射撃....放て」
飛龍が居る方角に向かって手を振り下ろし発射の合図を送ると
「フォイヤー!」
の声と同時に全ての対空砲からVT信管を搭載した特殊弾が発射され生き残った僅かな翼竜と満身創痍の飛龍に命中し飛龍はVT信管相手になす術もなく撃ち落とされた
「敵殲滅完了!!」
「よし、地上部隊はどうか」
「通信を行ったところ、どうやら地上部隊も殲滅に成功したようです、船長、地上から負傷者の収容の為、医務室の人員を地上に降ろして欲しいと支部長のアラン・フォン・ヴィッカースより要請が来ておりますが如何いたしますか?」
「要請、受諾した。すぐに医療班及び捜索隊を降ろせ」
「アーニャ...ですか」
「そうだ、捜索隊にはアーニャ率いる飛行小隊を捜索させよ。」
「
「よろしく頼むよ...」
「これで危機は去ったか....いや、まだかな。」
確かに物理的な危機は去っただろう、しかし黒崎は気づいていた。
黒手組の支部がアルカンディアの防衛を担った事でこの街の市民や付近の街の騎士団には既に知られているはずなのだ。
本来ならばここまで大規模な介入は行われないのだがこの時に限って介入した訳はちょうどいい機会だと思ったのかただ同情しただけなのか...それは黒崎にしかわからない...
黒崎の元に通信が入る。
「此方捜索班、司令部応答願います。」
黒崎はすぐさま無線の通信帯を合わせ対応する
相手は捜索班の様だ
「此方司令部、黒崎だよ、どうかしたかな?」
「先ほどアーニャ・マンネルヘイムを発見し飛行小隊全員の生存も確認しました。」
「そうか...良かった。直ぐに医療班を向かわせるから出来る限り付近の負傷者を助け出してくれ。」
「
「1番の懸念は消えた...あとは対応だけ...か」
つづく
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