第9話 どうしようもない。

來夢との日々を過ごしながら、僕の中にはいつも真里亜がいた。


來夢との結婚式を機に物理的にも近くなった。

そして…一度だけラインを超えた。

たった一度。


でも何かが違った。そんな簡単なものじゃなかった。

だからまたその悶々とした思いを抱えて日々をただ生きていた。


來夢はあの時、真里亜が描いた子そのままだった。中身は母。


でも僕が求めているのは真里亜…。

誰でもない真里亜…。


彼女は50代になっていたが綺麗だった。

何も変わらなかった。


僕の体は真里亜からの愛情を常に求めていた。

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