松蓮企画

森の奇跡／蒼月幻花(ソウゲツマホカ)

　光が柔らかく差し込む森に足を踏み入れた。

　苔の香りが鼻をくすぐる。湿った土を踏みしめた。薄い霧が漂う中、前方に巨大な球体が現れた。

　奇妙な光景に目を奪われた。

　球体から無数の手が伸びていた。手は空を仰ぐ。緑色の光が手の間から漏れた。

　木々の間を進む。球体の周りには小さな人影が動いていた。彼らは踊っていた。

　裸足で地面を踏みしめる。衣服は白い布だけだった。球体の近くに火が燃えていた。

　熱が肌に伝わった。火の音が静かな森に響く。踊る子供たちの笑い声が混じった。

　球体の中から顔が現れて、微笑んだ。手が空を掴んだ。目が合う。

　突然、足元が崩れた。

　地面が揺れた。苔で滑った。手を伸ばして支えを探す。

　球体が動いた。手がさらに伸びた。驚きに息を呑む。

　球体の中から何かが飛び出した。風が髪を撫でた。冷たい空気が頬に触れた。

　子供たちが歌い始める。声が高く響いた。歌詞はわからなかった。

　旋律が耳に残る。球体がさらに光を放った。目を細めた。

　光が強くなった。目を開けるのが難しかった。手で顔を覆った。

　光が収まった。再び視界が開けた。球体の周りに花が咲いた。

　色とりどりの花びらが揺れる。香りが漂った。手を伸ばして触れる。

　花びらが指先に触れた。柔らかさが感じられた。耳を澄ませる。

　風の音が聞こえた。葉が擦れ合う音がした。一歩前に進んだ。

　球体の表面に触れる。滑らかだった。手が動いた。

　球体が反応して、光が点滅した。驚きに目を見開いた。手を引っ込めた。

　光が収まった。再び手を伸ばす。球体が暖かかった。

　森の奥から足音が聞こえた。

　誰かが近づいてきた。緊張が走る。振り返った。

　影が動いた。心臓が高鳴る。影が近づいた。

　誰かが姿を現した。彼は笑い、手を振った。驚きに息を呑む。

　影が消えた。森の静けさが戻った。再び球体に目を向ける。

　手が伸びてきた。握り返すと暖かさが伝わった。光が再び輝いた。

　目を細める。球体が動いた。音が響いた。

　森の中で、不思議な一日を過ごした。

　目の前の光景に圧倒された。森は再び静寂に包まれて、球体は変わらずそこにあった。

　私は、手を握り返した。