No.51 ダークセイバー

3人は静止した。

内1人は廊下に横たわった。

チェインとセイントセイバーは立ち竦み。

シエンが横たわる。




「フッ、2対1とは卑怯な。それでもセイントセイバーか。」

「そうですが。なんなのですか…今頃貴方は…。」


再び鬼の形相に変わるセイントセイバー。


「知り合い?」


チェインは問う。


「チェイン。貴方はいいのです、何も知らなくて。」


再び優しい表情に還るセイントセイバー……

悔しそうにダークセイバーが言い返す。



「単刀直入に伝う。チェイン、こちらへ来い。」



え…?私…?



「なりません。チェイン、行ってはなりません。」

「フッ、ではシエンだけでも返せ。」



「なりません。この子も、私が"光国"に連れて帰ります。」


ダークセイバーは更に悔しがる。


「グヌヌ…ッ!」


そして、チェインに向けて言い放った。


「チェイン ! いいか良く聞いておけ !

俺がダークセイバーだ。

つまり、"光"でもあり"影"でもある。

そいつの中にある、"影"にも気をつけろ!

そいつの消し方は中和す…」


言いかけた所でセイントセイバーがロッドを翳した。

盾に反射し、宙にパッと咲いて、散った。


ダークセイバーは怒りを臥せ不満を叩いた。


「2人の内1人を分け与えるなど選択しも無いのか。」

「なりません。」


カッとなり長剣を抜いた。


「ええい。この際どちらでも良いわ!…っ覚悟せぃ!

俺の名は、ダークセイバー!

いざ参るっ!」



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