ナースの子 大学生編

母の勤める救急病院でアルバイトをすることになった。

身元のわかっている人をということで、母に打診があったようだ。

母は、職員には「お疲れ様です」と、そして患者さんにも必ず挨拶するようにと教えてくれた。


夜診の耳鼻咽喉科の助手、大学の休みの昼間はサプライ(中央材料室)で働くことになり、母はそれぞれの部署で、遠慮なく指導してくださいと言ってくれた。


サプライとは、簡単に言うと、病院で使う器具や包帯などを洗浄・滅菌して、管理・保管するところだ。


洗った包帯は、くるくる巻いてシワを伸ばしてから、物干し竿に干していく。たくさんの包帯が風にたなびく様は圧巻だった。

『ナースの子 小学生編』の青い注射器や、ドラマで見ていた器具に触れるのが嬉しかった。


手術後の器具を洗うのも大切な仕事。

ある程度洗われていたのか、ドラマのオペシーンそのままのような状態ではなかったように思う。

それでもやはり、血や、何だか小さいモノがついていることはある。

が、私は『ナースの食卓』で書いた、母の英才教育?のおかげで、粛々と洗った。


何もかもが興味深く、楽しくやり甲斐のあるアルバイトだった。

珍しい仕事ができたのも、普通の感覚とは違えど(笑)楽しいと思えたことも、母のおかげだ。

貴重な経験をありがとう♪

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る