明日の蝉
ひんやりと汗をかいた
ガラスコップを揺らせば
カラコロと軽やかに
水のなかで氷が踊る
芯熱の抜けない身体の
喉を滑って
ひとすじの清涼が
わたしに沁みいる
炎天下の
熱されたベランダで
虫の短い生の終焉を知る
まだ終わらない夏
仲間を悼むように
明日の蝉たちが鳴いている
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