サヨナラ洗濯機

キミはその朝

急に動かなくなった


前の日までは

普通の顔して

沢山の汚れ物を洗ってから

しっかり脱水まで済ませて

壊れるそぶりさえ見せなかったから

わたしは当たり前のように

まだ

キミとの毎日が続くと

信じていた


キミはその力を

最期の瞬間まで

使い果たして

しん、と

動かなくなった

それは、潔いほどに


人もモノもいつかは終わりがくる


わたしもキミのように

命を走り抜けることが

できるだろうか


長い間ありがとう

お疲れ様でした


サヨナラ洗濯機

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