遠き日の

遠き日の空を重ねる蝉の声



あの行きつけの喫茶店も

小さな噴水があった公園も

古びた図書館も

なくなって久しく

街はすっかり面変わりしている


蝉が鳴いていて

わたしに遠き日を

思い出させるけれど


季節は巡っても

二度とは戻らない


あのひとも


あの街の風景も

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