昆陽の英雄



琅邪では呂母の反乱が成功し、県宰は討ち取られた。彼女の死後は、反乱軍は樊崇を首領に山東各地の流民を吸収し、赤眉軍として勢力を拡大していく。


一方、荊門の緑林軍も南陽の豪族である劉氏一族と手を結ぶ。劉氏の中には、後に歴史に名を残すことになる劉秀とその兄、劉縯がいた。


「王莽の暴政を正し、民を救うために立ち上がる時が来た。緑林の兄弟たちよ、我らと共に新しき道を開こうではないか。」


劉縯の力強い演説に、緑林の義勇軍たちは熱狂した。彼らは南陽の中心都市である宛を目指して進軍を開始する。宛の近くの昆陽では、王莽の討伐軍との激しい戦いが繰り広げられた。


「劉兄貴、俺たちも加勢します!」


「ああ、頼むぞ。あの丘を抑えれば、敵の動きを封じられる!」


劉秀は冷静に戦況を見極め、的確な指示を出す。彼の指揮の下、昆陽の戦いは勝利を収め、劉秀の名は一躍有名となった。

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