四日目
太陽暦934年 5月9日 晴れ ゼノン=クロック 16歳
何とか、三日坊主にならずに日記を続けることができた俺に拍手を送りたいと思う。
パチパチパチ!!
え?
一週間二週間程度でやめても三日坊主だって?
良いんだよ。言葉通りにならなかっただけで偉大なんだよ!
まあ、いいや。セルフツッコミ終了。日記に入ろう。
今日は獣退治の依頼に付いて行った。
ついて行ったという通り、無理やりパーティーにねじ込んでもらった感じだ。ランク0だから出来るごり押しだね。
昨日と同じでウックスさんにお願いしようと思ったんだけど、同じ人ではランク0脱出のカウント対象にならないらしい。
付いて行ったパーティーはランク4の〝ハークスターズ〟という名の四人組の人達だった。ちなみにパーティー単位でもランクの意味はメンバー単位当たりのランクであるため、この場合ランク4の人が4人いると言っても過言ではない。
リーダーはハーク。主に魔獣退治を専門にしているこのパーティーのメインアタッカーだ。戦闘スタイルは剣一本で真正面から突っ込んでいくタイプでそれを他のメンバーが槍や弓、魔術でサポートしていくという感じだ。
そう言えば、討伐任務中、炎を放っていた魔術師のレーナさんに「魔法使いみたいだ。」というと、「魔術です!」と念を押して言われた。
あとから聞いたのだが、魔法と魔術は根本は一緒でもそれ以外はまったく違うらしい。
詳しいことはわからないが、疑わないこと、自信を持つことが重要らしい。
話を戻して、今日俺達は魔蟲を討伐した。
魔蟲は虫が巨大化して禍々しいオーラを纏ったような感じの魔物だ。中には複合型と言っていろいろ混ざったような奴もいるが、今回のはカメムシの魔蟲だった。
魔蟲は全体的に知能が低く、直線的な攻撃が多く、この魔蟲も例にもれず突進攻撃を中心的に行ってきた。
攻撃力や速度は凄かったが、流石はランク4パーティー。流れるような連携でサクッと魔蟲を倒してしまった。俺の出る幕がなかったのが少し悲しかったが仕方ない。
ちなみにカメムシ型の魔蟲は一瞬で殺すことが最も重要なのだとか。理由は簡単。あのただでさえ臭いは臭いが殺人級までに強化されているのだ。命の危険を感じさせる間もなく殺さないとこれが放たれるため、それが原因で全滅するパーティーがあとを絶たないとのこと。
これから気を付けようと思いました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます