勇者日記
かざむき
ハルル編
初日
太陽暦934年 5月6日 晴れ ゼノン・クロック 16歳
今日から日記を付けることにした。周りの先輩冒険者を見てみると結構つけてる人がいると言うことで俺も試しにやってみようと思ったからだ。形から入るのも大事って先輩言ってたし、三日坊主にならないように頑張ってみたいと思う。
今日は冒険者ギルドに行って冒険者登録をしてきた。なので、依頼とか言うのは受けていない。早くても明日からだろう。
冒険者登録では軽い筆記試験と体力測定を行った。
筆記試験は最低限度の常識があるかどうかを確かめるようなものだったので、頭があまりよろしくない俺でもすらすらと解くことができた。
意外と計算ができない人は多いらしいので自信が無い人用に四則演算の勉強コースがあることには少し驚いた。
隣の席の賢そうな年上の人の「1+1は何で2になるんだ?」という言葉には少し吹き出してしまいそうになった。でも、当たり前すぎて、証明しろとか言われたらなんか難しそうだなとも思った。
もしかしたらそういう意図があったのだろうか。
体力測定はまあ普通だった。力を測って、走力を測ってで終わり。細かいのもいっぱいあったけど、全力でやったせいか記憶が曖昧だ。超集中した時の記憶ってあんまり残らいよね。
ギルド側としてはこれで最低限度以下の体力の奴を振るい落とすことが目的のようで、あまり記録自体には執着していなかった。
で、その後、適当に書類に書き込んで冒険者証を交付された。いろいろと説明を受けたが、取り敢えず死なないように頑張れってことを言われてた気がする。あと、ランク制度があるらしくて、それによって受けられる依頼が変わってくるのだとか。
ランクは十段階に分かれており、ランク0からランク9までとのこと。ランク3まで行けば一人前らしい。一般的な冒険者の最高到達はランク4らしいのだが、夢は大きくランク9を目指そうと思った。
「夢は魔王討伐です!」とか言ってみようと思ったけど、日和って言えなかった。
でも、ランク4以上は体力は人と比べて優れている方なのでうまく行けると思う。
明日から頑張るぞ!
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