第6話


結論からいうと、メルちゃんは転校になった。

いや、あしたで転校になる。

だからかのじょと会えるのはきょうで最後。


「きみが先生に言ったんでしょーー」

メルちゃんは言った。廊下で。歩きながら。


「そうだよ・・・」

ながい廊下だった。永遠につづくかのよう。


「どうして?」


「なにが?」


「どうして?」


「みんなそう言ってるから」


廊下にはメルちゃんとぼくしかいなかった。

ほかにも何人かいたが、そいつらは息をしてなかった。


気づくと廊下がおわりになる。

永遠だとおもっていたのに。


「ほっといてよ」

メルちゃんは言った。

ぼくはそのとおりにした。

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