+見透かされているように感じる

おれは列に並ばされて、前から順に長官と挨拶をする。

今、前のカタツムリが長官と話しているところだ。次はおれだ。

長官が触角を伸ばして、おれの身体を舐め回すように見る。おれは気を引きしめる。

おれの殻の中には内蔵がない。おれは蛞蝓に近いのだ。殻があるだけの蛞蝓なのだ。

「よし、いけ」長官が触覚を戻して言った。

「はい!」

敬礼してから、おれはこの場を後にする。

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