+連続性視覚刺激過多抑制欠乏症
クラスメイトの信楽ちゃんは、常に落ち着きが無くて、授業中に立ち歩いたりしていて、だから、二年生になって、葛城先生のクラスに行っちゃったのは仕方の無いことだと思う。信楽ちゃんはクラスのワを乱していたし、孤立していた。
四年生の四月、信楽ちゃんと僕は同じクラスになった。僕がカツラギクラスに行った訳じゃない。信楽ちゃんが、こちらのクラスに来たのだ。僕のお母さんは驚いていた。
久し振りに話した彼女は、とても静かだった。
儚げだった。ずっと本を読んでいた。
休み時間は本を読んでいるし、放課後の殆どは図書館に通っているらしい。
本を読んでいる信楽ちゃんに話しかけると、キッと睨まれて、更に話しかけると「しね」と言われる。偶には「殺すぞ」とか。
授業中もこっそり本を読んでいる。班活動でも、本を読んでいるのは、流石にいけないことだと思う。ただ、信楽ちゃん以外にも班活動に参加しないやつはいるのだ。難しい話だな、僕は思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます