+連続性視覚刺激過多抑制欠乏症

クラスメイトの信楽ちゃんは、常に落ち着きが無くて、授業中に立ち歩いたりしていて、だから、二年生になって、葛城先生のクラスに行っちゃったのは仕方の無いことだと思う。信楽ちゃんはクラスのワを乱していたし、孤立していた。

四年生の四月、信楽ちゃんと僕は同じクラスになった。僕がカツラギクラスに行った訳じゃない。信楽ちゃんが、こちらのクラスに来たのだ。僕のお母さんは驚いていた。

久し振りに話した彼女は、とても静かだった。

儚げだった。ずっと本を読んでいた。

休み時間は本を読んでいるし、放課後の殆どは図書館に通っているらしい。

本を読んでいる信楽ちゃんに話しかけると、キッと睨まれて、更に話しかけると「しね」と言われる。偶には「殺すぞ」とか。

授業中もこっそり本を読んでいる。班活動でも、本を読んでいるのは、流石にいけないことだと思う。ただ、信楽ちゃん以外にも班活動に参加しないやつはいるのだ。難しい話だな、僕は思う。

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