第27話 撮影
目の前に水着の美少女がいる。
写真とかではなくて、生身の女の子。
しかも、場所は俺の部屋の中。
現実ではないみたいだけど、あかりちゃんの肉体はものすごくリアルだ。
「撮影してもいいよ」
黒いビキニを着た彼女が、恥ずかしそうにそう言った。
「撮影……!」
グラドルのカノンの水着ほどではないけれど、あかりちゃんが着ている水着も布地は少なめだ。えっろ……。
「写真に撮っていい。あたしはいま、ふゆっちのためだけの水着モデルだから……」
なにが起こっているのだろう。
本当に撮っていいの?
「それとも、あたしの水着の写真なんていらない?」
「欲しい」と俺は答えた。
絶対的に欲しい。
あかりちゃんの大きな胸と深い谷間がいまここにある。
腰はきゅっとくびれていて、手足は長く、魅惑的な曲線を描いている。
比類なく美しい。
記録して、永久に保存したい。
「じゃあいいよ。ネットにあげたりはしないでね」
「もちろん」
そんなことはしない。
俺だけの宝物にして独占する。
「撮って」
あかりちゃんは立ち、少し脚を開いた。
その顔は微笑んでいたが、羞恥で赤く染まっていた。
「本当に撮るよ」
「うん」
「撮っていいんだね?」
「しつこいなあ。あんまりくどいと、服を着ちゃうよ」
「ごめん! 撮らせて!」
俺はスマホを構えて、あかりちゃんに向けた。
画面の中に彼女の全身を入れて撮影。
カシャッとシャッター音がした。
あかりちゃんの水着写真を手に入れた。
「とってほしいポーズとかある?」
「ポ、ポーズ?」
俺は驚いた。
1枚、秘密の写真を撮らせてもらえるだけだと思い込んでいた。何枚も撮影させてもらえるのだろうか。
しかもポーズをしてくれる?
「モデルなんだから、ポーズくらいとるよ。好きなポーズを言ってみてよ」
そう言われても、俺はどう答えればいいのかわからなかった。
カノンは写真集の中で、いろんなポーズをとっている。
腕を頭の後ろに回したり、脚を組んだりしている。
それだけでも色っぽいが、もっと煽情的なポーズもある。
胸をぐっと前に突き出したり、お尻が目立つ見返り美人になってみたり、大きく開脚してみたり。
そんなポーズをあかりちゃんに要求してもよいのだろうか。
頭が沸騰してきた。
「い、椅子に座って、脚を組んでみて」
「そんなのでいいの?」
彼女が俺の椅子に座り、長く美しい脚を組んだ。
それだけで肉感的な太ももが強調されて、どきっとした。
黒い水着を着たあかりちゃんが俺の学習用の椅子に座っている。
この上なく非日常的な光景だ。
その姿をカシャリと撮影。
「他には?」
「手を頭の後ろに」
「こう?」
あかりちゃんは片手を後頭部に置き、腰を軽く曲げた。
すごく可愛い。
俺は2回シャッターを切った。
「他には?」
「じゃあ両手を腰に」
「こうかな?」
あかりちゃんは両手で細い腰を持って、妖艶に笑った。
水着であるというだけで蠱惑的。
ポーズをとると煽情的。
俺はなにがなんだかわからなくなって、いろいろなポーズを彼女に頼んで、写真を撮りまくった。
「はあはあ、けっこう疲れるね……」
「はあはあ、すごい写真がいっぱい撮れた……」
印刷したら、天乃灯写真集ができると思う。
それくらいたくさんの写真を撮影した。
可愛いあかりちゃんの水着写真集。
けっこう売れるんじゃないか?
「すごいなあカノンちゃんは。こんなのをお仕事にしてるんだね。あたし絶対、人前ではできないや」
「俺の前ではやったよね」
あかりちゃんは最初は恥ずかしがっていたが、後半はノリノリだった。
俺が頼まなくても、勝手にポーズをとるようになっていた。
かなりエロティックなポーズもしてくれた。
俺は夢中でレンズを向けた。
「ふゆっちならいいんだよ。知らない人に撮影されたり、不特定多数に見られたりするのは嫌」
なんて答えればいいのかわからない。
あかりちゃんが好きすぎてバカになってしまいそうだ。
「お、俺もこの写真を俺以外に見られるのは嫌だな」
そう言った。
あかりちゃんの顔が真っ赤になった。
「着替えるから出てって……」と言われて、俺は部屋から出た。
階段を下り、リビングのソファに座り込んだ。
スマホの画面にさっき撮影した写真を表示する。
眩しすぎる画像の数々……。
カノンの写真集よりもすごい宝物を入手してしまった。
今日撮影したあかりちゃんは、グラビアアイドルに負けないほどセクシー。
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