第36話【思わぬ参戦】

俺とムニは公園での休憩を終え、現場に向かっていた。そのとき俺は何か嫌な気配を感じる。俺はムニを抱えてすぐにその場を離れる。すると

「ヒャッホオオオオオオオオイ!」

奇声があたりに響き渡る。俺は背筋が凍ったような感覚に襲われ、もっと遠くに逃げる。そして

ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリィ!!!

雄介「なんだあれは...!?」

なんとそいつの周辺の地面が結晶化し、大気が一気に汚染されていく。おそらくあの悪魔が元凶なのだろう。俺はムニに一つの頼みごとをする。

雄介「ムニ、あの汚いものを浄化することはできるか?」

するとムニが大きくうなずいて言う。

ムニ「わかんないけど...できる気がする!」

そう言ってムニは汚染された部分を大きな結晶で覆う。しかしここでイレギュラーが発生した。

「おぉ?」

元凶が結晶の存在に気づいてしまったのだ。俺はどうすべきかと悩んでいると、なんともう目の前にそいつがきていた...!

「少女ォ!お前がやったのかぁ!」

俺は即座に悪魔のような元凶を蹴り飛ばす。しかしそいつはへらへらと笑って立ち上がってこう言ってきたのだ。

「ヒャヒャヒャ...俺の名はナチュランだぁ!お前、エネルギーランクAか!雑魚だ!」

雄介「黙れ。お前が汚染してきたものすべてを浄化するためにやってきたんだ」

ナチュラン「無理だ!少女に関してはエネルギーランクD-じゃないか!無能だ!」

するとナチュランはものすごい速度で俺たちに近づいてきた。

ナチュラン「この街で最速の俺に勝てるわけがないんだぁ!」

ナチュランが俺たちに斧を振り下ろしてきた瞬間。

???「どけ。こいつを粛清するのは俺だ」

ザクッ!!!

その時、ナチュランの背後から声が聞こえ、一瞬でナチュランは心臓を貫かれた。

ナチュラン「なんだとぉ!?ゴハァ!!」

ナチュランは俺たちを無視して第三者から距離を取る。するとナチュランの心臓を貫いた奴の姿が見える。そいつの正体は...

雄介「お前は...!」

「久しぶりだな雄介。いや、裏切り者」

雄介「閃光ノ忍者フラッシュニンジャ...坂口鳳輔さかぐちほうすけ!」

こいつは俺が元々所属していた組織随一の速度を誇る軍人だ。そいつはすぐにナチュランのほうを向いて言う。

鳳輔「ターゲットが同じならば共闘する...?否。邪魔をする者を殺すだけだ」

鳳輔はすぐに手裏剣を投げる。ナチュランは回避しながら、鳳輔のエネルギーランクを見る。すると奴は驚愕する。なぜなら...

ナチュラン「嘘だろぉ!?SS-!?退避したほうが良い感じだな!」

しかしナチュランが逃げようと一歩後ずさりしたとき

グサッ!!

なんと撒菱まきびしが奴の足の裏に突き刺さる。ナチュランの動きが少し止まったとき

ムニ「できた!これで...!えい!」

パァン...

なんと汚染された環境が浄化されたのだ!俺は用が済んだのでその場をすぐに去ろうとする。しかし鳳輔はそれを見逃さない。

鳳輔「どこへいこうとしている?逃がしはしない」

なんとノールックで苦無くないを投げてきやがった...

俺は間一髪でそれを回避して、ムニと一緒に全速力で逃げる。鳳輔がそれを止めようと手裏剣を取り出したとき

ナチュラン「よそ見してたら終わるぞォ!!」

なんとナチュランが鳳輔に向かって拳を飛ばした。その時

鳳輔「ふざけるなよ。雄介を逃してしまうだろう...!」

雄介「悪魔...サンキュ!!」

俺はすぐに路地裏に入って鳳輔が攻撃できないようにした。そして

鳳輔「最後だ。所詮S-の貴様は貫かれてしまえ」

ナチュラン「うおおおおおおおおおおおおおお!?」

あたりに断末魔が響き渡った。おそらく鳳輔がナチュランの脳を攻撃したのだろう。

俺はすぐに街の南部へと向かうのだった...



鳳輔「あんな敵には速度を見せる必要もない」

俺はターゲットを逃がしてしまった。依頼で悪魔の討伐も出ているが、同時に雄介殺害も出ている。任務遂行を失敗するなどありえない。

鳳輔「しかしあの少女は何者だ?一瞬だがランクがS+を超えたような気が...」

そんなことをつぶやきながら俺は急いで裏切り者の粛清を行いにいくのであった。

次回に続く!

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