第24話【誤解と本命】

雄介「とぼけるな!この悪魔め!」

俺に突然勝負を仕掛けてきた軍人、雄介は俺を悪魔だと思い、攻撃してきたらしい。

セブン「いや、俺と同じ特徴だとは言っても俺は本当に悪魔じゃない。悪魔なら特有の邪悪な気配があるだろ?それを感じ取れるか?」

雄介「何を言ってるんだ!ならここにお前と同じ特徴のやつがいるとでも言うのか!」

アリウス「悪魔ならやりかねないな」

そのとき、もともと悪魔に仕えていた一族だったアリウスが声を上げる。

アリウス「悪魔は姿形を変えることができる。つまりセブンに変装することだってできるんだ」

雄介「そ、そうだったのか?そんな情報知らないのだが...」

アリウス「だろうな。変装をする悪魔なんてそうそういない。だってお前らの前に出る悪魔たちは変装が下手くそだからな」

ライト「そ、そうなのか?」

実は悪魔は下級レベルだと変装の精度がかなり低い。だから悪魔の変装について知られることはあまりない。しかし今回、俺に変装する悪魔が現れた。つまり

アリウス「今回の悪魔は...中級以上ってことになるな」

セブン「はぁ!?マジかよ!」

雄介「と...とりあえずこいつが悪魔に化けていないか確かめてみる」

そうして雄介は目を瞑り、俺の気配を確認する。俺は雄介が気配を認知しやすいようにあえてエネルギーを放出する。すると

雄介「ほ...本当に違った...すまなかった!!」

雄介は俺に謝罪してきた。俺は頭を上げるよう雄介に言う。しかし雄介は頭を上げない。

雄介「許してくれるまでは決して頭は上げない!」

ライト「いや、こいつ優しいから大丈夫だよ」

セブン「ライト?まあ許すけどさぁ」

雄介「本当か!!感謝する!」

するとアリウスが一つの提案をする。

アリウス「なあ。一緒に悪魔を討伐しないか?私たちも悪魔がいるとここを越えて街に行けるか心配だし」

ムニ「また敵がいるの?怖い!!」

雄介「協力してくれるのか!助かるぞ!」

アリウス「セブン、ライト!いいよな?」

俺とライトはすぐに頷く。正直悪魔を倒すことは俺の目標のひとつだ。

俺たちはすぐに雄介と走り出す。

悪魔がいなければ杞憂に終わるのでとりあえず街側へと走る。

セブン「雄介!感じるか?」

雄介「な...何がだ?」

俺は微かに感じた。空気、音、風景、空間、自然の気配が歪むのを。

アリウス「この感じ...間違いない!伏せろ!!」

俺はムニを抱えて伏せる。ライトもアリウスも雄介も同時に伏せたその瞬間。

悪命歪全あくみょうわいぜん

そのとき、空間のエネルギーが刃となり、それが回転して辺りを舞う。

ジャリジャリジャリジャリジャリ...

そして急激に地面が歪み、木を倒し、地割れを起こす。

雄介「来たか...本命!!」

アリウス「ライト!空間干渉してすぐにこの刃を止めろ!」

ライト「わ...分かった!はっ!!」

そのとき、ライトの力で敵の奇襲は止んだ。そして、足音がこちらに向かってくる。

セブン「来るぞ!」

ムニ「うわあああああああああん!」

アリウス「ムニは茂みに隠れさせるぞ!」

セブン「ああ!頼んだ!」

ーお前か...私を追う愚者は...ー

次回に続く!

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