©作者メモリアル

木漏れびこかげ

No.1 今日と伝う日の物語

思い出ノート。

透明な 硝子ペン。

碧の小瓶とインク。

魔法の古書を開きましょう。


"光と影"


相対するふたつの属性、条件が揃うと。

何が光で 何が影で、どっちがどっち


自分と伝う人間は、二重性格。

光の自分と 影の自分。


-誰もが光と影の心を持っている-


悪い私も 良い私も 、思い出ノートでチェックイン


魔法の夢が壊れた瞬間。

本当のイメージを知った。

そのリアルさに遠のいた想い。

魔法はミラクルだけど。

心の方も凄く強くできています。


そしてその心の中はね…


砂漠の荒れ地。

純粋な井戸水。

徘徊した瓦礫の鉄鋼。

窓から映る雨模様。


ーーーいっぱいあるけど…


自分はどんな心の中だろう。

ーーーどんな心の世界観してるかな?ーーー


思い出ノート。

透明な硝子ペン。

碧の小瓶とインク。

魔法の古書を開きましょう。


善き思い出は遺し…

曇る思い出は消し…


金の鍵 銀の鍵。

過去に繋がれた足枷を外すんだ。


例えば

その手を掴んで闇から。

引っ張り出してくれる。

殻籠り姫を救える。

可愛いが故に格好いい。

誰かが夢に現れる。


そう、夢見てたんだ。

ーーー私にはできないーーー


桜のアーチを潜り抜け…

羽化した背中…

天国からの贈り物…


もしもまた、逢えたとしたら。

私の世界はどんな事になっちゃうのかな。

ーーーーー人も人間も、心を持っています。

ーーー声が生まれた時、その時は…

ーきっと自分は、怖じけつく。


だから…

きっと一生…

オブラートだよ…


「懐においで。」


獣を幼子がぎゅっと抱きしめて。

一筋の涙を流す。

ふと、腕の中の思い出は。

幼子の懐から消えた。

「過去の私だぁ。」

思い出に蓋をした。

私は、愛情に自信は無い………。

しかし。

そんな砂漠にも一輪の花は。

咲いているでしょう。


私は偽善者だよ。

汚いよ。

だから過去に犯した罪の余り。

病気を引き起こしたのかもしれない。


「尊ぶ思い出は。

もう還って来ないけれど。

今の私が居るのは。

皆が生きているからだ。」

私はノートを閉じて…

箱の中に閉じましたとさ。

それが、今日の物語りだ。


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