機会を逃す男
日銭を稼ぎ浪費する毎日。
会計を待つ行列に苛立ち、レジの操作が覚束無い外国人スタッフに冷たく当たる。
感じ慣れた小さな罪悪感とそれを嘲笑う矛盾した自分に辟易する。
「歳は取ったら薄く成る。歳は重ねて厚く成れ」
背いていると理解しながら祖母の教えを口遊み、最後に言う。
「明日から」
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