第7話・ゆっくりじっくり

 夜はバイトに精を出して、遅くなると時間を進めて朝を迎える。朝は探索に出かけよう。


 アイテムの採取とミサイルピックから豚肉を確保する。ガウムの好物だからね。


 皮とかはできるだけ納品してクエストを行う。討伐クエストも受けたりしてお金を貯めて、1500G貯まった。これで畑を買える。


 畑を買い、ジャガジャガイモとレッドカブの種を買い、漆黒豆と共に植える。この畑は種の畑だ。


 リファが面倒見る中、こちらは調合の練習するか。なめし薬剤が狩猟ギルドで納品できるし、調合のレシピを工夫するつもりだ。


 薬膳花とマナキノコ、後はグリーンフラワーを始めとした花系統のアイテム。それと果物を絞って、ジュースを作る。


 これらを使い、できたのはこちら。



 下級回復ポーション林檎味 品質★4 完成度3


 回復量20%



 これが最大である。いくつかばらけたが、ばらけたものはしんじゅのご飯にする予定だ。


 しんじゅがゴクゴクと回復ポーションを飲み、果物を食べるリファ。お肉を食べるガウム。


 レベルは上がり、もう少しでランスディアと戦える。


「リファ、種の畑の扱いで相談があるんだ」


「ん~なぁにぃ?」


 種の畑は基本種を増やすため、実った物をアーツ種化をして増やしていこうという話をする。おーけーというリファに頷き、しばらくは野菜は増やそう。


 錬金術でレッドコアを錬金、火のコアを製作する。レッドスライムから作るこれは、品質が高い物を作り、火の品質の良いコアを作る。


 その後は本を読み、バイトをして時間を潰すかと思い、出かけることにした。


 しばらくはこのままかなと思いながら、ログアウトとログインを繰り返す。フルログイン(強制ログアウト時間までギリギリログイン)はさすがにしない。


 ちなみに強制ログアウトすると、再ログインには24時間かかる。休憩時間は現実世界で1、2時間取ることが推奨されている。中には分で終わらす人がいるが。自分はガウム達の食べ物を切らさないようにしないと。


 ◇◆◇◆◇


 ログインすると公式から連絡が来ている。内容はイベントとフリーマーケット開催というもの。


 イベントはしばらく内緒らしい。フリーマーケットは匿名で販売するシステムで、自分が作った物ならなんでも売れる。適正価格などが分かり、気楽に売れるようだ。


 それとは別にレンタルショップというシステム。冒険者ギルドで店を借りて、物の販売。これは売買も可能であり、欲しい物を欲しい価格で取引できる。


 お金もだいぶ貯まり、装備品を探しにレンタルショップへ行こうと思う。フリマには林檎味のポーションと下級マナポーションである桃味を出してみる。


 レベルが4になり、ランスディアと戦えるようになった。皮を取引したりできるはずだ。


 見に行くとなかなか良い値段だったり、手ごろだが性能は普通だったりする。


 性能は普通で良いかな? 目に付いた皮職人のプレイヤーさんに話しかける。


「革鎧と靴を見せてください」


「はい、売れ残りで良いのならベビーオオカミの靴とランスディアの革鎧が最大だねいま。お安くしてます」


 うん。生産職の掲示板で仕入れた話だが、最大は草大将というボスモンスターの皮を使用したものが良いらしい。だがなめし薬剤を手に入れた時期が遅れたため、性能的にランスディアの皮を扱ったのが最高性能で扱われているらしい。


 このランスディアの革鎧は最高品質より少し下で良い値段だが、これからの投資を考えると良い値段だと思うね。


 ベビーオオカミの革靴は最高品質だ。靴は値段が高いが買いだろう。


「アイテム取引はしていますか?」


「んーそれなら糸などの素材があれば買い取ります」


 糸か、シルクワームの糸が大量にあるから、それを見せる。まずは現状安定してる品質で取引する。


「これは、良いですね。最高品質ですか?」


「はい」


 こういう時ははいと言っておこう。この品質のがドロップするのかと言ってる。シルクワームをテイムした人はいないのだろうか?


 いまシルクワームは繭になり、シルクパピヨンになって布も作ってくれたり、蜂蜜を各種花から取って、薬膳蜂蜜などの特殊な蜂蜜も取ってくれている。


 品質を見て目を輝かせる人間の女性プレイヤー。数はとりあえず8個出せると言っておこう。向こうはんーと悩みだす。


「それならこの値段まで、靴と革鎧でこの値段でどうですか?」


「お願いします」


 自分にとっては余ってる素材だからね。従魔ギルドで納品できる素材だが、これは助かる。


 こうして装備を整えることができた。


「また手に入ったら買い取りますね」


「はい」


 取引が終わり、革鎧と靴を着込む。少しはランスディアと戦いやすくなったぞ。


 良い買い物をした。そう思いながらその場を後にする。自分も商品を考えるか。


 そう思いながら、できることをしようと思う。


 リファの演奏を聞きながら、鍛冶と木工を組み合わせてみよう。


 まずは鉄の縁と硬い木材を使ったタワーシールドを作る。木工が関わるシールドなら高い性能になるらしいな。


 次に釣り竿を作る。やっと図書館で釣りの本を見つけて読み込み、リールの作り方を覚えた。


 できた釣り竿は性能が良いのができた。これをフリマに売り込み、今度釣りをしようと思う。

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