心療内科医イマイチの診察 case6:渡辺壮太

「自分の偽物に先を越される……ねぇ」何らかの強迫観念が生む妄想か。


 言わずもがなだが、ミコ君は会計の為に渡辺氏を呼び立てる際「ドッペル……渡辺さ〜ん」と口にしてしまう程度には舞い上がっている。


 呼ばれた彼が受付に来ると、当然の様に保険証を提出し「予約していた渡辺です」と名乗った。

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