86日目「男になりたかった」



 ひきこもっている。



 どこで人生を踏み外したのか、というのを考える。



 もちろん、



 ここに来たことが、



 原因のひとつではあるんだろうけど。



 でも、



 こんなことになる前から、



 おかしかったといえばおかしかった。





 前も書いたような気がするが、



 わたしは、



 あまり恵まれない学生生活を過ごしてきた。



 カーストが下で、



 事件にもならないような、



 騒ぎ立てたら「過敏すぎだろ」と逆にいわれるみたいな、



 そんなソフトないじめを受けていた。



 彼女らにとっては、



 そんな自覚さえなかったと思うけど。





 両親は・・・あてにはならなかった。



 肝心なことは全部わかんないとか、自分で考えな、で



 押し通すような人達だったから。




 女の子ってさ、



 面倒なんだよ?



 お化粧や身だしなみはデフォで求められるし、



 生理やらホルモンバランスで、



 コントロールできない衝動にかられるし、



 体力はないし、



 何よりも、



 ぼっちの肩身の狭さが



 男に比べてやばすぎる。



 周囲からの、



 お前なんのために生きてんの感はんぱない。



 そのくせ、



 心や体は普通ではあるから、



 誰もわたしに興味を抱かない。。。





 男に生まれたかったな。





 それがダメなら








 生まれたくなかったよ

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