第3話 コマンドプロンプトについて

Ionicの開発(つまりWebアプリの開発)では、頻繁にコマンドプロンプトと言うアプリのお世話になります。


これはテキストでコンピュータとやり取りをする方法ですが、使ったことの無い方のために最小限の使い方を書きます。


※色々書こうと思ったのですが、OSのアップデート状態の違いか、環境によってコマンドプロンプト自体に若干の違いがある事が判明しました。なるべく問題の無い共通の使い方を探ってみますが、お使いの環境によっては問題があるかもしれません。


※注意点

 半角の¥マークと、バックスラッシュ \(の半角) は、表示は違いますが、プログラム上では同じ意味を持ちます。

(ソフトウエアで入力文字が日本語環境に指定されている場合)

 キーボードの一番右上のキーなのですが、コマンドで\(の半角)と表示された字がメモ帳にコピーペーストすると¥記号に代わったりすることがあります。

 最初は混乱すると思いますが、慣れると気づかなくなります。

(私も今気づいたので追加で書いています)



・起動の仕方


 複数の方法があると思いますが一例をあげます。


 Windows10の場合:スタートボタン押下、アプリの一覧からWindowsシステムツールを探し、その中にあるコマンドプロンプトを押下で起動。


 Windows11の場合:スタートボタン押下、すべてのアプリから検索窓にコマンドプロンプト(多分”こ”の入力だけで出ます)を入力。コマンドプロンプトを押下


 起動したら、タスクバー上のコマンドプロンプトアイコンを右クリックしてタスクバー上にピン留めしましょう。以後、このタスクバー上のアイコン押下で起動が便利です。



概要と使い方


 ①コマンドプロンプトはテキスト入力でPCとやり取りをしますがマウスで表示文字列の選択をしてコピーしたり貼り付けも可能です。(方法は後述)


 ②重要な事は、PC全体に命令を出すのではなく、現在の場所(例えば”C:\Users”など)に対して、各種操作を行うという事です。


 ③現在の場所(カレントディレクトリー。英語表記ならcurrent directory)は入力待機状態の左側に、例えば以下のように表示されています。


  C:\Users>


 ④このカレントディレクトリーの変更をする命令が"cd"で以下のように使います。


  cd c:\mytest\testapp


  この命令を入力後、入力待機状態の最終行は次のように表示されます。(これらのディレクトリーが有ることが前提)


  C:\mytest\testapp>


  この状態で以下のコマンド(cd の次にスペースとピリオド2つ)を入力すると、カレントディレクトリーは一つ上のディレクトリーに移り、入力待機状態は以下のように表示されます。


  C:\mytest\testapp>cd ..

  C:\mytest>

 

  アプリ開発でも良く使われますが、上記のようにピリオドを2つ繰り返すと一つ上のディレクトリーを示しますので、カレントディレクトリーが上の位置のディレクトリーに代わったのが判ると思います。


 ⑤ディレクトリーを作成したり削除したりも出来ます。ただエクスプローラで慣れているなら、そちらの方法が良いかもしれません。作成コマンドについてはWebアプリの開発例で取り上げますが、興味のある方はコマンドプロンプトの使い方で検索をかけて見て下さい。(重要な事は安全で間違いの少ない方法を取る事です。)



 ⑥コマンドプロンプトを立ち上げてから使用したコマンドは、上下の矢印キーを使う事で再選択できます。便利ですが、うっかり間違ったコマンドを使わないように注意してください。



番外編

 この”Webアプリを作ってみよう”の中で実際の作り方を説明するわけですが、その際にコマンドプロンプト上でコピー、ペーストは出来た方が良いかと思いますので説明します。


 この機能はコマンドプロンプトのバージョンによって異なる動作をしますので、まず、それを確認します。


確認方法として、まずコマンドプロンプトウィンドウのタイトルバーを右クリックしてください。


編集というメニューが存在すれば、以下の方法を参照してコマンドプロンプト上のテキストの部分選択を行います。


①コマンドプロンプトウィンドウのタイトルバーを右クリック

②編集メニューを選択

③マークを選択

④カーソルを選択したい部分の最初(あるいは末尾)でクリックして始点(あるいは終点)を決める。

⑤カーソルを動かすと選択範囲が変わるので、目的の範囲を選択したらCtrl+Cで対象部分のテキストコピーが完了

⑥貼り付ける場合は、矢印ボタンで貼り付けたい位置にカーソルを移動して(移動できない部分もあるが実用上問題は無い)Ctrl+Vでテキストの張り付けを行う。


 もしコマンドプロンプトウィンドウのタイトルバーを右クリックして、編集というメニューが存在しなければ、操作はより簡単になります。(新しいバージョン)


①コマンドプロンプト上でマウスをクリックして始点(あるいは終点)を決める。

②カーソルを動かすと選択範囲が変わるので、目的の範囲を選択したらCtrl+Cで対象部分のテキストコピーが完了

③貼り付ける場合は、矢印ボタンで貼り付けたい位置にカーソルを移動して(移動できない部分もあるが実用上問題は無い)Ctrl+Vでテキストの張り付けを行う。


以上でコマンドプロンプトについての簡単な説明を終えます。


必要な機能については、サンプル作成などの必要なタイミングで行う予定です。


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