第31話酩酊の嘔吐

3カ月前、紹介者の中須磨美幸(なかすまみゆき)を交えて梅田駅周辺のスナックへ呑みに行った時の事、阪急東商店街いの中のビル2階にあるスナック(おいで)は壮年夫婦がやっている観光客目当ての店構えだった。


ボトルを卸した方が料金は安いと教えられるままにスコッチのバランタインを卸した。


 歌うがままに。


笑うがままに。

 良心的なマスターと、話し上手なママに安心感が生まれていた。


 杯は進み遂にボトルは底を突いた。


梅田駅。


「さやかー好きだよ!」


駅構内を走り倒した僕は泥酔状態で丁度着た特須磨行き特急に促されるままに乗って美幸は、酔っているのか俯き加減で背中を垂直に立たせ気丈に座っていたが僕が眼を離した瞬間、吐いた!


 胃の中が全部出たみたいで白濁した胃液や内容物が所々立体を作っていた。

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