55

 平日の夜、ゆきの部屋に愛美がやって来ていた。

 相変わらずどころかますます忙しくなっている愛美は唐突に連絡を寄越してゆきと飲むためにやってきた。


「お疲れ様」


 カウンター越しに乾杯をする。


「おつかれぇー」


 怠そうに言いながらキッチンに立ちつまみを作るのだから、愛美の意識の高さにゆきはいつも感服する。


「実家の方は落ち着いたんだよね?」


 家主の自分がスツールに座って、カウンターの向こうからその様子を眺めているのだから、何とも怠惰だと思いながらもいつものことなのでもう気にもしなくなっている。


「そうそう、そしたら本職の方が忙しくなっちゃって、幸せな悲鳴ねー」


 パーティー帰りの今日の派手なメイクでも違和感なくその場にいる愛美が手際よくいくつも料理を仕上げていく。


「もうすぐイベントでしょ?」

「もうばったばた。それ以外の打ち合わせも詰まってるから、ちゃんと用意できてるか当日が怖い怖い」

「前は行けたけど、もう人気過ぎて席埋めるのが申し訳ないくらいになったね」

「関係者席作れるくらいビックにはまだなってないことよ、まだまだね」

「目標は大きい方がいいからね、そうなったら呼んでくれる?」

「もちろんよ、一番に確保するからね」


 ありがとうとゆきが笑うと、まずはお通しねと愛美がさっと作った和え物をゆきの前に出した。さらに料理の手を進めながら、問う。


「ゆきはどう?」

「ちゃんと働いてます、それはもうしっかりと」


 愛美はすっと手を止めて、じとっとゆきを見た。


「それはずっとそうでしょ。目雲さんとよ」


 ゆきの仕事っぷりなど疑ってもいない愛美が聞きたいことはそこだけだ。


「たぶん順調だと思う、特に変わらずデートを重ねてますね」

「それは何よりね、私が忙しいせいでしんどいとき一緒にいれなかったから、幸せでいてくれてると嬉しい」


 愛美の家を出て、新居に移ってからゆきは目雲に振られたことは報告した。引っ越ししたせいではないと念を押して、縁がなかったのだとキスのことだけ自分の中でも落としどころが分からなかったから伏せて話した。その時も愛美は忙しい中ゆきに数度会いに来てくれたと感謝している。


「一緒に飲んでくれたでしょ?」

「もっと居たかったの、ゆき思ったより元気そうにしてたけど、やっぱりそういう時に一緒にいるのが友達でしょ」


 その後、目雲と付き合えるようになったと報告した時も自分事のように喜んでくれた。


「ありがと、嬉しかったよ。今も、来てくれて嬉しい」


 満面の笑みに戻った愛美は料理をさせるが、ゆきの方が今度ははっと思い出したことがあった。


「あ、この前目雲さんに達治の事話したでしょ?」


 咎めるような声色ではなかったが、愛美はなぜかにやりと口元だけ上げた。


「目雲さん何か言ってた?」

「どういう話し方したの? なんか酷い奴みたいに言ってたよ」

「実際酷いやつでしょ! 自分勝手に別れたんだから」


 愛美の方が一生憤慨し続けるのではないかと思うほど達治の評価は下がったままだった。


「別れ話なんてそんなもんでしょ、付き合ってる時は誠実だったと思うよ」


 そもそもどちらとも嫌いにならない限り、恋人の別れ話で勝手でないことなんかあるのかとゆきは首を捻る。


「うわー、目雲さんの前でも達治庇ったの?」

「庇ってはないと思うけど、いろいろ聞かれたから正直には話したよ。それで良かったとは言って貰ったけど、本当はどう思ったかまでは分からない」

「目雲さんがいいって言ったんならそれでいいんじゃない? 後から嫌だったとは目雲さんは言わない人だと思うけど」

「それは私もそう思う」


 じゃあいいじゃんと、愛美はあっさりしたものだった。

 そのまま近況報告は弾む。


 しばらくして話の内容はディープになってくる。


「ねぇ、まだしてないの?」


 愛美は赤裸々で自分のこともだがゆきにも遠慮はない。そしてゆきもそれに抵抗がない。


「まだだねー」

「じらしてるの?」

「まさか、そういう雰囲気にならないだけだよ」

「どっちがその雰囲気を出さないようにしてるのよ」

「うーん、どっちも?」


 ゆきが缶を持ち上げて答えると、愛美固まって眉間にシワを寄せた。


「え、なに、目雲さん、意外にヘタレなの?」


 愛美の言い方に笑ってしまう。


「急ぎたくないだけだって」

「それにしたって付き合ってどれ位経つ? 半年以上立ってない?」


 ゆきは少し考えて答える。


「七か月くらいかな」

「今時なくない?」


 フライパンの様子を見ながら聞く愛美をゆきは眺め、分からなくはない愛美の意見も目雲とのこれまでを思い返すと頷くこともなかった。


「そうかな」

「いや、人それぞれだとはもちろん分かってる、分かってるけどね! こんな可愛いゆきを前にして何も思わないのかってことよ!」


 憤り始めた愛美に、どういう立場なんだとゆきは少し呆れる。


「ん? もう酔ってる?」

「酔ってない! でもそう思わない?」

「いやぁ、思わないかな」


 自分で思う訳もないだろうとゆきは思うが愛美にはそれが信じられないようだった。


「なんで!」

「なんでって、それこそ人それぞれ好みがあるってもので」

「じゃあ目雲さんの好きってなによ!」

「私に聞かれても、あ、でも前に衝動もなくはないって言ってたよ」


 話し合えと妹のはるきにも言われたなと思い出して、我ながら進展してないなあと理解しながらゆきに不満はなかった。

 逆に愛美には衝撃の事実だ。


「じゃあ尚更なぜ! それいつの話?」

「年末かな」


 その時を振り返って答えると愛美は海外ドラマの女優のように大きく目を見開き口もあんぐり開ける。


「いや、どんだけ経つのよ! 目雲さん私たちと時間が流れ方が違うの?」


 ゆきの方は箸を持ってひと口つまみを頬張ると、カウンターに肘を付いて軽く答える。


「前よりは忙しくはなくなったみたいだけど、だから少しゆっくりしたいのかも」


 愛美が信じられないものを見るようにぷるぷると首をふる。


「いやいやいや、それならゆきと一線超える暇だってあるでしょう」


 愛美は熱く菜箸を振りまわした。

 ゆきは考えたことはない目雲の事情を考えてみる。


「夜はしっかり寝たいとか」

「それなら昼間だっていいでしょ!」

「モラリストなのかな」


 そういってゆきは缶を傾けた。


「じゃあ結婚するまでしないつもり! 見合いで付き合いだしたんじゃないんだよ、婚約してるわけでも無くて、そもそも結婚しない主義だったらどうすんの!」


 まるで愛美が自分を待たされているような焦燥感を見せるので、ゆきが笑う。


「まあまあ、目雲さんがそう言ったわけじゃないんだから落ち着いて」

「ゆきはそれでいいの!?」


 良いと思っているが、愛美があまりに言うのでゆきが提案する。


「じゃあ私からホテルにでも誘ってみよっか」

「え!?」


 それくらいしても良いと言われると思っていたのに、予想外愛美が驚くから、ゆきも動揺する。


「え? ダメ?」

「……ダメじゃないけど」


 場所が良くなかったかと、ゆきは後ろを振り返る。


「別にこの部屋でも良いけど」

「そういう問題じゃなくて」

「男の人から誘わなきゃいけないわけじゃないし、しても良いって思ってるのは私の方だし」


 目雲からは制御できなくなるからと止められたが、聞くくらいは許してくれるだろうとも思う。

 ただ愛美の方がなぜか二の足を踏みだした。


「断られたら?」


 ゆきは自分の話だよねと首を傾げたくなったが、そういうこともあるだろうと、単純に考える。


「それならそれで。まだしたくないんだなって思うだけだよ」


 愛美は指揮棒のように振り回していた菜箸を包丁に持ち替えて薬味を刻みながら、そのことについて考え始めたようで少し黙った。


 ゆきはそれを静かに眺めて待つ。

 そして新たなつまみの完成とともに、ゆきの前に出すとぐっと力を込めた。


「やっぱりダメ」


 ゆきはそれを受け取り、そのいかにも酒が進みそうな姿ににんまりと笑い、箸を持って愛美に問う。


「お、どうしてだい?」

「目雲さんはその衝動はあるって言ったんでしょ?」


 箸を口に運ぶ前に頷く。


「そうだね」


 そしてひと口。頬を緩ませて、愛美がさっと作って渡してくれたハイボールで流し込む。

 その様子を満足げに愛美は見ていたが、すぐに目を吊り上げる。


「だったらその衝動通りに行動したらなんか大変なことになるって分かってるからまだなのかもしれないでしょ!」

「大変なこと?」


 箸を進めながらゆきが分からず聞くと、愛美は目を座らせる。


「変な性癖でもあるのかも」


 ゆきはクスクスと笑ったあと、無いとも言えないので対応を考える。


「あるならあるで許容範囲のすり合わせをするしかないね」

「眠れる獅子を起こすことはない」


 真剣な眼差しで、もうゆきは大笑いしだしてしまう。


「起こせって言ってるのはメグだって」


 愛美も自分が支離滅裂だということは分かっている。


「だってゆきのこと大切にしてるのかそうじゃないのかよく分かんないんだもん」

「だもんって、大切にしてくれてるよ。ご飯も作りに来てくれたって話したでしょう」


 愛美はさらに真剣な顔でゆきに問う。


「目雲さんはゆきの保護者になりたいの? 違うでしょ? 恋人でしょ? 定期的にデートしてればいいってもん? 友達と何が違うの?」

「感情?」


 首を傾けながらゆきが言ってみるが、愛美は釈然としない。


「そんな目に見えないもん、信用できん」

「してくださいな」


 また笑うゆきに、愛美は必死さが増す。


「別にしたらいいってわけじゃないよ、でも結構大事だと思うんだよ、私は。できないならできないで説明してもらわないと、何かダメなのかって思っちゃうでしょ?」


 言っていることはよく分かるが、現状ゆきにはまだない悩みで賛同できかねた。


「うーん、今はまだその時じゃないってことだと思うけど」


 素直にゆきが伝えると、愛美は拳を握った。


「その時が来て酷いことされたら、私が殴りに行ってあげるからね!」


 愛美に殴られる目雲を想像して笑い出しながら、そんな未来はないだろうとわざと驚いた表情を作る。


「目雲さんが一体どんなことすると思ってるんだ」

「ゆきが襲いたくなるまでは静観の構えで行こう!」


 愛美によって決定された方向性に、ゆきはもう笑いを堪え片手で目を覆いながら、愛美に向かって親指を立てた。


「……得意よ、現状維持」

「くそ、目雲め!」


 突然の暴言にゆきが笑いながら顔を見せて慌てる。


「え? なんでなんで?」

「やっとゆきが変化を受け入れるようになったのに!」


 そう言われるとゆきは申し訳なくなる。


「それはあくまで私の問題であって目雲さんは何も悪くないと言うか」

「いいや、悪いね! 今度会ったら何か言ってやる」

「まあ、ほどほどにね」

「そこを止めないゆきが好き!」

「ありがと、私もそんなメグが好き」

「いえーい」


 愛美グラスを掲げられるのでゆきもそれに合わせて、乾杯をするとお互いのどを潤す。


「で、メグの方は? 良い感じの人とはどうなってるの?」

「それがさ、うふふ」

「え、逆に怖い」


 愛美はキッチンから出てきて、ゆきの肩を抱く。


「超いい感じ」

「ホント!」


 愛美が仕事用の椅子をカウンターまで引っ張ってきて横に座る。そしてなかなか本当に良い雰囲気になって来ているという話で盛り上がる。

 自分の最近の浮かれている話をしたからこそ、愛美は余計に今のゆきの状況が気にかかってしまう。


「ねぇ、ゆき?」

「なに?」

「ゆき、本当に目雲さんの事好き?」

「うん、そう見えない?」


 背もたれに体重を預けた愛美は足を組んでゆきを少し遠目にみる。


「うーん、なんかさ、達治の時と違い過ぎて、好きなのも知れないけど、なんか違和感あるかも」

「達治と目雲さんはそもそもが違い過ぎて、比べられないよ」

「それも分かってるんだけど、ゆきさ、どっかで嫌われても良いって思ってない?」

「え?」


 意外な言葉にゆきは単純に驚いた。


「さっきさ、結婚前提でもないのにって言ったけど、もうお互い両親には顔見せてるわけだし、それだって付き合ってすぐってさ、なんか意味深じゃん? なんか目雲さんの方に事情があるのは分かるけど、それにしたってゆきが物分かり良すぎるし」

「物分かり」


 自覚がないために、肯定も否定もできない。


「達治の時の方がゆきが話聞いているだけのこと多かったけど、厳しい所も甘い所もあったと思う。本音で話してるって言うのかな」

「目雲さんにも本音だけど」


 愛美は感じていた印象をゆきに伝える。


「一回振られてるからなのかなとか思ったけど、それなら媚びるじゃないけどもっと好きだってアピールするとか目雲さんに気に入られるようなムーブになってないとって思うし。それこそ体の関係がないことに不安や不満を抱いてもおかしくないし。それもないって、ゆきまだ達治の事忘れてないとかないよね?」


 愛美もすっかり過去となっていると思ってはいたが、そうでもしないと説明できないゆきの言動にそう思わずにいれなかった。


「それはないない。でもメグにそんな風に見えるってことは、臆病になってるところでもあるのかな。無意識けど、優しいからこそ重荷にならないように気にしてるとかありそう?」


 元カレについてははっきり否定できるが、それ以外については考えるとあり得そうだとは自分の事ながら考えることができた。

 そしてそれに愛美も頷く。


「あ、なるほどね。それだと納得できる。達治があんな別れ方するから! ったく、もう」


 また怒りを見せる愛美に笑いながら、しみじみ自分を振り返る。


「それが関係してるのかなー」

「本当に自覚ないんだ」


 カウンターに両肘をついて誰もいなくなったキッチンを眺めながら、ゆきは自分を顧みながら呟くように言う。


「こんな風に好きになった人初めてだから、よく分かってなくて」


 愛美にしてみたら思いもよらない可愛く初々しい発言に、友達ながら胸をときめかせてしまった。

 正面を向いて目の合わないゆきの肩に抱きつき覗き込むように近づく。


「いやん! なになに、どゆこと?」


 急に抱きつかれて笑うゆきは間近になった愛美を見詰めながら、わざと声だけ整えた。


「居心地が良いって言うんでしょうか、それなのに、たまにすごくドキドキするんです。よく考えなくても話ができる、それこそメグと話してる時みたいなんだけど、でも、たまに仕草とかに見惚れて、動揺したり戸惑ったりして自分でも知らない自分知ったり」


 後半は普段通りに語ったことに愛美が蕩ける。


「はぅ~ん、なにそれ! 超恋してんじゃん!」

「うん、好きだと思う」


 微笑むゆきをぎゅうぎゅう抱きしめながらも、愛美はふいに心配そうな表情をゆきに向ける。


「でもそれ伝わってる?」

「どうだろう。そもそもね、達治との時は普通に付き合うってことを意識してたから、余計に試行錯誤してて変だったとも思うんだよね」


 今がどうだかゆきにはよく分からないが、過去のことは散々思考を巡らさせられたから考察をいくらでもできていた。

 愛美もハッとしていた。


「ゆき普通化計画ね。そっか、そうだった。達治との時の方が頑張っちゃってたんだ」


 愛美は途端に腑に落ちた。

 達治と一緒にいたゆきはもっと喜怒哀楽を表現しているように愛美には見えていた。感情的ではなく、場面によって使い分けているといった感じだった。それでもとても控えめだったが、確かに恋愛している女子の在り来たりな姿で、ゆきのそれはそうなるように努めていたと言われれば愛美にはよく分かった。

 自分の中で処理できるような感情をわざわざ表に出すことも、そもそもゆきは受け流すことも上手いのだから、今のゆきの方がずっとのびのびしているのも愛美は分かっていた。


 ゆきも思い返せば努力の途中だった自分がいると変化を実感する。


「無理してたわけではないんだよ。でも私の方もそれから変わったからさ、目雲さんといる時の方がより自然なのかなとは思えたりもする。だから、のんびりしてるのそのせいかも。結局何も考えてないんだよね、目雲さん任せで。ダメだよね、言われなきゃ分かってなかったかも」


 流れに身を任せている気はないゆきだったが、未来を考え過ぎない弊害が出ていると反省した。ただ愛美の方もゆきに話してもらったことで憂いがなくなり、ただ見守ろうと思うことができた。


「ううん、ごめん。そのままでいい、ゆきのペースに合ってるなら全然いい。ゆきが振り回されてるんじゃないってなんか分かった。ゆきがやけくそで恋愛してたらどうしようって思っちゃってたから」

「やけくその恋愛って凄そうだね、行きずりのとかならまだ分かるけど」

「ゆき、そんなリスクだけ高そうなことしないじゃん」

「対価が見合わな過ぎるね」


 現実的で切り捨て方が潔くて愛美はまたゆきに抱きつく。


「そういう容赦ない所スキ」

「でも、やけくそで恋しちゃいそうなんでしょ?」

「そういうハラハラさせちゃうところもスキ」

「心配ばかり掛けますねぇ」


 茶化しながらそういって愛美の腕をそのままにゆきはグラスを持ち上げ、口を付ける。


「心配させてくれるところもスキ」

「酔ってる?」

「まだまだ飲むぞー!」

「はいはい、お付き合いさせていただきます」


 愛美はしゃきっと立ち上がった。


「じゃあおつまみ作ろ」


 グラスを持ってルンルンとキッチンに戻る愛美にゆきは口に中だけで笑い、カウンターの向こうに帰ってきた愛美に向かって、わざと可愛らしく自分の顔の周りに手をやって、甘い声を出す。


「そういうところスキ」


 噴き出した愛美は手の甲で口を拭ってから、笑いだして、ゆきに向かってグラスを高らかに突き出した。


「相思総あーい! いえーい!」

「いえーい!」


楽しい夜は更けていった。




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