第29話

帰ってから、瞳に話そうかと思ったけど…

今日は遅いそうだ。朝話すか。


いや、仕事だ…


そんなわけで、瞳が寝てる間に出勤。社長すみません、保留。とりあえず、メッセージしておくかな。


「社長たち夫婦が、私たちと4人で旅行行きたいそうです」


お昼に見ると、返信あり。


「なんで?」


ですよね。なんて返そうか…

文章だと難しい。


「今日遅い?帰ってから話す時間ある?」


これで、どうかな。


「ブルーベリー」


いきなり声掛けてきたのは…ピーチだ。


「なに?」


どうやらピーチはもう帰るようで。


「…仕事どう?続けられそ?」


「わからない」


「あっそ」


事務所は私がグループ脱退したことを発表したけど、別になんてことない。


「その…ここでうまくやっていけそうかってこと」


「さぁ?」


ピーチはなぜそんな心配してるかわからない。私のことなのに。


「ここの人たち、めちゃくちゃ嫌がらせしたりするから気をつけて!まじで!」


「あぁ、そう」


ピーチはやられたということか。まぁ、私もやられる可能性あるけど、別に?やりたきゃやってみたら?


「もう帰るけど、なにかあったら、連絡してもいいから…それか社長に話すとか…」


いつまでしゃべるのやら。


「わかった」


「なにそれ。そっけなさすぎ!帰る」


勝手に怒って帰った。

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