第23話
撮影が終わり、帰ろうとしていたところ、社長に呼び止められた。
「すみません。お時間頂けますか?」
「どのくらいかかりますか?」
「…混み合った話なので、とりあえず社長室までお願いします」
…ここで話せない話。
社長室では、社長自らお茶出しをした。
「呼び止めてすみません。あなたの歌手としての活動を、私の妻が担当したいとお話ししていましたよね」
「はい」
「保育園に子供達を預けてる時間でしか、活動できないのですが…よろしいでしょうか」
「はい」
「それで、…一度会って頂けますか?」
「はい」
「今から…は、大丈夫ですか?あ、それから、子供は3人いまして、少しうるさいかもしれませんが…」
「構いません」
「お時間取らせてすみません…」
社長は、嫁から会わせてくれと言われたようだ。一体どんな人なんだろう。興味がある。
「どうぞ」
車で送ると言われたけど…うわぁ、いい車乗ってる。社長、身長低いけど車の運転できるんだ。
「急に申し訳ないです」
先程から、謝ってばかり。社長は、アポをしっかり取るのが好きなようだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。